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2018年11月19日月曜日

11月22日(木)18:00頃,サンクスビーフ1579ばんのお肉を販売します!

※冒頭の写真は後半でお伝えします今週販売予定のサンクスビーフ、1579ばん!


今年は本当に秋が長いですね、
ここ井上牧場では昨日、11月18日にようやく初雪が見られました。
それでも雪まじりの雨、程度のもので、
まだまだ積雪には至ってません。
いつもなら10月中には初雪になるのになあ~。

↓ここは牧場から少し離れた、高い場所にある畑からの景色。
(この場所とても好きです!)
11月4日の様子、カラっとしたよい秋のお天気の日でした~。




昨年、2016年の初雪ももちろん10月、
10月23日にはなんと大雪。。(これが初雪だったんだっけなあ。。。)
雪のせいで電牧が下がり、牛くんたちが大脱走するという珍事もありました~ふふふ。
↓10月とは思えない景色。。。

2018/10/25 大雪の中の脱走事件は「食べ物ないぞ」のクレームかな?http://inouemilkfarm.blogspot.com/2017/10/blog-post_25.html


まだまだ雪は降らない今年2018年ですが、
気温が下がり、氷点下になる日もあります。
水たまりが凍ってしまってたりね。
こんな日の朝の空気はシャキっとして、ちゃんと冬になってるんだなあと実感します。


というわけで今年は11月12日で、放牧場のみせじまい。
草もなかなか伸びないし、寒いからなのかで、
文句を言っていた彼・彼女たちなので、
お迎えにいくとすんなり牛舎まで戻ってきました。


春~秋にかけてのずーっと放牧組は、
月齢と雄雌ばらばらなので、
牛舎に戻ってからはグループ分けが必要。


きみはこっち、
あなたはあっちの大移動です。
ちっちゃい女子、
大きめの女子、
もうすぐ出産の女子。
男子全員。
そんな感じです。


放牧帰りチームを受け入れるため、
牛舎内にいた牛さんたちも移動が多く、
初めましてのグループが多数。
「初めまして」
「君だれ」
「あっちいけ!」
的なご挨拶があちこちで起こります。


強気だったりマイペースだったりで新しいグループでも気にしない子から、
いじめられっこでごはんも食べに行けない子からさまざま。
新しいメンバーと、新たな社会がつくられていくんですね~。
みんな元気に仲良く過ごしてくれますように。。。


さて本題。
久しぶりとなってしまいましたが、
今週サンクスビーフの販売を予定しております^^


11月22日18:00頃~より、
井上牧場サイト内「お肉のご注文」ページを公開しますので
ご希望の部位・量をカートに入れてご注文ください!
すべて冷凍ブロック、お支払いは納品後の銀行振込をお願いしております。
詳細についてサイトや当ブログやfacebookページなど、チェック頂けたら幸いです♪


今回の牛くんは、
個体識別番号 1394415791 。
大きな番号の4桁は、1579ばんです。
牛の個体識別情報検索サービスサイトにて、
10桁の番号を打ち込むと彼の一生を感じることができます!

https://www.id.nlbc.go.jp/top.html?pc



彼は2016年4月20日生まれ。
このブログを書いております私次女夫妻が、
井上牧場に戻ってまもなく生まれた雄牛くんです。



小さなときから成長を記録してきた子です、
こんなに危機感なく寝転がっている写真もあります。
ちっちゃいときは真っ白でキレイな色でした~



白くてかわいい頃に、
なんと札幌のBARISTARTCOFFEEさん店主さまにも挨拶していました~。
(今や北海道発世界の、、になりつつある…!)

http://inouemilkfarm.blogspot.com/2016/06/baristartcoffee.html


ちなみに大きくなるにつれて茶色が強くなっていくのもブラウンスイスの特徴です。


お母さんは 1422 ばんの立派なブラウンスイス。
引き続き現役でお乳をくれているし、
人工授精時にも種がつきやすいようで、働きもののお母さん。
(お乳の量は少ないようですが…)
1579ばんは第1子のようですね^^


1579ばんのと畜日は、9月28日。
月齢は29か月でした。生後6か月頃~からは放牧場での生草、
牛舎ではラップロールの草ばかり食べていた牛くんですので、
もちろんグラスフェッドビーフです。
(100%、とは言えないかもしれません、
脱走時とか、
お隣ブースの穀物飼料だったりとかで、
甘い飼料を口にしてしまうことがあるのでね…!!
99.999%…草しか食べてないよ、と言えるのではないでしょうか^^;)

↓こちらは放牧場から戻って、と畜場に行く前の日の1579ばん。
やっぱり最後の晩餐も草だよね~。


これまでのサンクスビーフくんたちのように、
彼も人なつっこくてカワイイやつです。


今やもう、お肉となってしまったこいつ。
少しずつ味見もさせて頂いてます^^
これは10月に釧路の元気牛飼いお姉さんがきてくれたときのお肉!
たしかこいつのお肉だったはず…。
イイ部位のお肉だったのですが、
いろいろあって奇跡的に手元に残ったので牧場で頂くこととしました、
1579ばんもめちゃくちゃ美味しかった…!
ありがとう…!!

※お姉さまのfacebookより拝借^^
写真もとらずにすぐ食べちゃう…反省。。


サンクスビーフは、
赤身がとってもしっかりしていて、
和牛と違ってサシはほとんどありません。
「お肉食べてる!」と感じるお肉です。
脂が軽くて、旨味たっぷりなので、
ついつい口に運んでしまう、
たくさん食べちゃえる、お肉です。


今回は、
・サーロイン (ステーキ用にカットしたものいくつか)
・シンタマ (数個。。)
・肩バラ
・ともバラ
・スネ

のそれぞれ300g~800g程度にした冷凍ブロックについて、
購入希望者さんを募集しています^^


11月22日 18:00頃に、
牧場サイトをチェックしてくださいませ♪
購入方法や送料、お支払いについてなど、
いくつか注意点ありますので、
事前に確認しておいてもらえたらありがたいです!

サンクスビーフのこと:販売情報 ページにてお願いしたい事項掲載しております。
https://www.inouemilkfarm.com/thanksbeefinfo


1579ばんのお肉、
美味しく食べてもらえますように~^^



2018年3月6日火曜日

3月8日(木)18:00頃から1514のお肉を販売します^^


3月に入って早々、
なんという悪天候かと思いきや、
やっぱり気温はちょっと高くなっているようで、
今度は雪が融けたり凍ったりして、
路面がテカテカのツルツルなので注意です。



当ブログ係の牧場次女は、
3月1日~2日の悪天候の間はたまたま北海道の大都市、札幌におりまして、
大雪で除雪が追い付かない中天気が落ち着いてでも気温が低くなって地面凍りまくってしまいましてね、
街のなかの歩道はツルツルボコボコでしてね、
久しぶりに上手に転びました~。
ツルっと背後にいきまして腰を強打…。
リュックしょっててよかった…。
私がもしおばあちゃんだったら…これは大変な事故ですよ…。
31歳でよかった…。
(ここで自然に筆者の年齢をアピールしておきます)



春がくるのはもちろん嬉しいことですが、
北海道の冬と春の境目って、
雪融け水で地面がぐちゃぐちゃになるので
あんまり快適ではないのですよ~。
この感じがまさに3月。
「これぞ春!」まではまだまだかかりそうですね!



さて本日はサンクスビーフの販売についてのお知らせです^^!



今週木曜2018年3月8日(木)、18:00頃~、
井上牧場サイトにて"お肉のご注文”ページを公開しますので、
ご希望頂ける方はぜひご注文ください~^^



カートに入れてのご注文が不便、難しい方は、
inouemilkfarm@gmail.com
もしくは
facebookメッセージ
(https://www.facebook.com/inouemilkfarm/)

からでもご対応可能です。
希望のお肉(部位と量)をご連絡ください^^



今回はスネ肉とバラ肉がほとんどですが、
大きめにカットしているモモ系のブロックと、
ヒレも少量ですがございます。
先着順としておりますので、どうぞお早目に~!





今回のお肉は、
個体識別番号 1388515148 、
通常1514ばんの牛くんのもの。


2015年6月生まれ、月齢は31ヵ月。
今年の1月にと畜されています。
1ヵ月半ほど前にトラックに乗っていきました。


帰ってきたのがこんなお肉たち!



今回、ご縁があって普段から高級和牛を扱っている方に
サンクスビーフのいくつかを見て頂いたところ、
井上さんちのサンクスビーフのブロック肉は
黒毛和牛のものに比べるとすごく小さいのだそうです。


牧草だけで育つ分、脂が少なく、水分も多いのが特徴のようです。
こちらは1514ばんの外もも。
筋の多いところもあるけれど、キレイな赤身で、お肉のキメが粗いです。
すみません、今回の個人さま向け販売では用意がありませんが、
参考までに写真を掲載します^^




あんなに可愛いかった牛くんでも、
申し訳ないことにお肉になるととたんに美味しそうです…。




というわけで味見もさせてもらえました…!
ブロックのまままんべんなく塩を振って表面を焼き、
数分アルミホイルで包みます。



ほとんどレアに焼いたお肉は噛み応えはあるけどやわらかく、
お肉の味がバッチリです。
味の説明はできません…ごめんなさい…ただ美味しい…。
まだまだ食べたいお肉…たくさん食べちゃうお肉…。
とでも言っておきましょう…。



ブラウンスイス去勢雄牛のグラスフェッドビーフであるサンクスビーフは、
やっぱりちょっと固めの肉質だそうで、
あまりたくさん焼かないほうが美味しく食べられる様子。
でも食べれば食べるほど、
このお肉が一番美味しいな~って思うんです。
よく知っている牛くんのお肉だからというのもあるのですが、飽きのこない感じ。



それから、塩コショウの簡単な味付けのほうが、
お肉の味がよくわかって美味しい気がします!
脂ののっている和牛とかのほうが、
すき焼きや牛丼のようなあまじょっぱい味付けが合うんじゃないかな~。



そんな今回のお肉をくれた1514ばんは、
結構マイペースなタイプ。
(まあ、結局みんな、マイペースなんだけど…)



彼が最年長になったのは2017年の11月、
放牧場から戻ってすぐのことだったので、
特にリーダーシップは不要と思われる牛舎内での暮らしだったこともあり、
リーダー的な役割をしていたようには思わなかったな~。


一番の事件は放牧場から牛舎に戻ったこの日のこと、
仕切りのところから顔をだしてボーっとしてるな~と思ったら、
大きな顔がはまってとれなくなってしまっていたのだそうでした…。


少し大きめの角が引っかかり、
ちょっと首をひねらないととれなくなっちゃったみたいです。


なので成人男性が精いっぱい頭を後ろに押してみても…
彼は後ろに下がるどころか押し返してくるそうで…
何時間もはまったまま過ごすことに…。


どうにもうまくいかないので
仕切りを切って対処するため業者さんを呼んだりもしましたが、
結局最後には牛くん本人も施設も傷めることなく解決したとのこと。



良かった良かった~。
おっちょこちょいでのんびりした牛くんだったのかもしれません。




そんな、おちゃめな1514ばんのお肉は、
2月から既に各レストランさんへも送り出しています。
いつものとおり
札幌市 Beggars harlem さん、
草加市 オステリアブラ さん、
で登場しているほか、



紋別市 ほの香 さんでも、
裏メニュー的にサンクスビーフを使ったビーフシチューを頂くことができます^^
3月いっぱいは食べられる…はず…!


ほの香さんは地元産の食材やオーガニックなど、
安心して食べらるからだにやさしいお料理を作っているおうちカフェ。
ビーフシチューにはバラ肉をゴロゴロ使ってくれていて、
お肉の美味しさたっぷり、すごくやさしい味です~。
ビーフシチューはメニューにはのっていないので(2018年2月現在)、
事前に連絡して確認してみてくださいね~^^



では「サンクスビーフをおうちで食べたい!」という方、
ご注文ページの公開までもう少々お待ちくださいませ!



サンクスビーフが美味しく召し上がってもらえますように!!


2018年1月17日水曜日

牛さんたちの食糧事情~


1月14日、この日はとってもお天気がよく。


寒い、しばれる北海道の冬はホントに美しい~。


夏の間はあんなに一面が緑だった放牧場、今は見事に真っ白です。


こんなに真っ白の畑では、
そのまま草を食べることも、
草を収穫することもできません。


そのため、北海道のような雪の降る地域では、
冬に牛さんが食べるための牧草を雪のない間に収穫して、
保存しておかなくてはなりません。


そうして作られたのが、あの牧草ロールです。


↑ところどころ黒いテープが貼ってあるのは
破れてしまったロールラップを補正しているためです…!


牛さんはもともと草食動物なので、
もちろんこの″牧草”が主食になります。


このほか一般的に、
乳牛ではより多くのお乳をだすため、
肉牛ではより体を大きくするために、
栄養価の高い飼料、
つまりは″穀物飼料”や″濃厚飼料”と言われるものを与えています。


井上牧場ではブラウンスイス、もしくはガンジーから生まれた雄牛くんを、
そのまま井上牧場で飼育して″サンクスビーフ”として販売していますが、
この雄牛くんたちは草のみを食べているので
彼らのお肉はグラスフェッドビーフとして販売することができるものです。


※実は昨年2017年生まれの雄牛くんのうち井上牧場で暮らす2頭は、
ブラウンスイス×黒毛和牛の牛だったりしますが…。
↓1691 ばんと


↓1677ばん。


この時期ちょうどブラウンスイスの雄牛くんがなかなか生まれなかったこともあり、
お試しで黒毛和牛交雑種を飼育することとなっています^^;
2頭とも体や顔をゴシゴシしてもらうのが好きでとてもかわいい~。。



肥育をかけず放牧しながら牧草を食べて育つブラウンスイス×黒毛和牛、
どんなお肉になるのか楽しみですね!




そしてここ最近、
牛たちの飼育方法として″グラスフェッド”が注目を集めているようで、
おかげさまで井上牧場にもお問い合わせ頂くことが多くなりました。
日本国内産のグラスフェッドビーフ、放牧牛はまだまだ少ないようですね~。



その一方、
「″グラスフェッドミルク”や″グラスフェッドバター”はありませんか?」
とご連絡頂くこともしばしばあります。




井上牧場では、
搾乳中のお母さん牛たちには自家収穫しました牧草をメインに、
自家収穫のデントコーンサイレージ、
それから地元の食品加工施設から頂くいもやカボチャ、とうもろこしのかす、
一般的な配合飼料も与えていますができるだけ少なく済むように考慮しているようです。
それから″バイオ”と呼んでいる、微生物や菌を含んだ混合飼料も混ぜています。



なので、
井上牧場で生産している牛乳(生乳)はいまのところ″グラスフェッドミルク”とは
言えません^^;


いずれはグラスフェッドミルクを頂けるよう、
一部のお母さん牛たちを放牧、牧草で飼育することも検討しているようですが、
牛たちの体質やそのときの状況にもよるし、
そもそも牛たちは穀類が好きなので、
全く食べさせないのも結構かわいそうだったりするんですよ…!


現在の乳牛たち、特に白黒の牛ホルスタインは、
お乳がたくさん出るように改良されている種類。
急に草食だけを与えるヘルシーな食事に変えると、
それでもどんどんお乳を出してしまい、
本人(…牛)が栄養不足になってしまうこともあるそうです。


牛飼いたちにとって、
牛たちに与える飼料や飼育環境を変えるのはなかなか勇気のいることなんですね~。


それから、
飼料の安全性や経営上のコスト面を考えると、
「自家収穫した飼料」が重要になります。



北海道の冬は長く、
雪が降っている間から草が伸びるまで、
1年の内の半年ほどは牧草の収穫はできません。
デントコーン(牛の飼料用とうもろこしのことです!)の収穫も1年に一度。



自分のところで飼料をまかなうには、
さまざまな計算、計画が必要となります。




何頭のお母さん牛が出産して、
何頭の女の子牛が増えて
何頭のお母さん牛が引退して、
何頭の男の子牛が増えて、
何頭の男の子牛がお肉になって、
その年何頭の牛たちが牧場で過ごすことになるか。



今年使える畑が何haあって、
その内放牧場は何ha、
収穫用の牧草畑は何ha、
デントコーンは何ha…
牧草は何回刈り取ればいいのか…。



そんなことを考えながら、
計画をたてなくちゃいけません。


そうしてせっかく備蓄した飼料を、
あますことなく食べてもらうのもまた難しい様子。



こんなふうに、こんもりと牧草が配られていても、
どうも食がすすんでいないことがあります。



餌場の前でうろうろしているのに、
こちらを見つめるだけであまり牧草を食べていないようです。



ラップロールされた牧草の1つ1つは、
どれも同じものではありません。
畑の場所もさまざまだから草の種類も違ったり、
収穫した時期も違ったり。
そのときのお天気も違ったり。
その牧草ロールによっては
牛たちにとって美味しいものだったり、美味しくないものだったり。
栄養価の高いものだったり、低いものだったりするようです。



北海道では1年に2~3回、
同じ畑で牧草を収穫することができます。
その年最初に収穫したものは「1番草」、
それからまた伸びて収穫すると「2番草」、「3番草」
なんて呼んだりします。



この牧草ロールの作り方は
過去の記事で紹介しています^^



2016年6月25日 牧草ロール(ラップしたやつ)の作り方!
http://inouemilkfarm.blogspot.jp/2016/06/blog-post_25.html









そしてなかでも1番草が栄養価が高く、おいしいと言われています。
(かといって2番、3番は絶対おいしくない、というわけでもないようですが!)



牧場に暮らす牛さんたちには、
さまざまなステージ、サイクルがあって、
それによってあげる牧草ロールを変えたりします。



お乳をだすために充分な栄養を確保できるよう、
搾乳中のお母さん牛には1番草で″できの良い”ロールをあげて、
出産したことがない若い女の子牛や、オス牛くんたちに主に2番草をあげたりするそうです。



牛さんたちは結構味がわかるので、
おいしい飼料はよく食べるし、
気に入らないとあまり食べずに残したりします。
もちろん古くなった草もあまりよく食べません。


そんなときは、
なかなか食が進まない古くなった牧草を回収して、
新しい牧草ロールに入れ替えます。



古くなって食べてもらえなくなった牧草は、
牛たちのベッドに使う敷きワラとして再利用します。



オス牛くんたちの牧草を入れ替えてあげると、
それまで餌場に並んでいなかった牛くんたちも集まってきて
みんなで食べ始めました~。
よかったよかった^^



美味しくて栄養がある食事をとって、
ストレスなく過ごすことが牛さんたちの健康につながります。
牧場では計画的な飼料の分配と、
上手な飼料作りへの努力が欠かせませんね~。



毎日毎日同じことの繰り返しに見える牧場作業ですが、
実は1年先、10年先を考えて、
牛たち、お天気と向き合いながら
その日の作業を判断していくようです。



ところで、
井上牧場のような放し飼い牛舎(フリーストール牛舎と言います!)だと、
お母さん牛、女の子牛たちはよく食べ争いをします。
新入りの牛さんや、体格が小さくて弱い牛さんに、
頭をぶんぶん振り回したり、
頭突きしたりして追い出します。


餌場でポジションをとれずに後方をうろうろする子がちらほら。。
こういった「食い負け」は、
フリーストール牛舎のデメリットの1つと言われているんです~。



一方、オス牛(去勢済!)くんたちはとても穏やかで、
食べ争いしているところは見かけません~。



オス牛くんブースの牛くんたちは生まれ月もばらばらで、
体格もぜんぜん違うのに、みーんなすごくやさしい。
不思議なもんですね~。



人間界と同じく、
牛社会でも女性って結構強いのかもしれません…!



そんなわけで今日も彼らは草を食べて過ごしています。
早く春がくるといいね~^^


2017年11月24日金曜日

”アニマルウェルフェア”なお肉として1506のお肉が上京しました~!


2017年11月22日の井上牧場の放牧地の様子です。
あんなに一面緑だった畑ですが、すっかり雪で埋もれてしまいました~。


ここ何日かは雪が降ったり、気温が下がったり。
道路はツルツルだったり。
もう北海道の厳しい冬が始まっています…。


そして今年、2017年は11月8日で放牧を終了しています!


半年ほど野外で暮らしていたオス牛くんたち、
若い女子牛ちゃんたちも
これから春までは牛舎の中で過ごします。



狭い牛舎内は窮屈で退屈なのか?
寒くて広い放牧場を歩かずとも、雨風が避けられてすぐそこで食事ができる牛舎生活のほうが快適なのか?



彼、彼女たちの本当の思いはわかりませんが。
“できるだけ”牛本来の姿で暮らしてもらうために、
可能なかぎり放牧場で暮らしてもらっています。



とはいっても牛舎に戻る前の数日間は、
いつも電牧柵付近に集まっていまして。
牛舎に入りたそうにしているように見えていました…
寒いし食べる草少ないですからね~^^;




そしてこの放牧終了の次の日、
牧場を出発した牛くんがいます。

1388515063の牛くんです。



今月にサンクスビーフ、1505のお肉を
小分け販売を開始したところなのですが、
(こちらまだ販売中です^^
ご興味ある方は 井上牧場サイト|お肉のご注文 へどうぞ~!)



11月末に行われるとあるイベントにて
サンクスビーフを使いたい、とのご要望を頂きまして、
少し早いタイミングでしたが1頭出発してもらうことになったのです。




そのイベントと言うのが、
11月30日に東京の八芳園で行われる
ALL ATHLETE DREAM DINNER。





一般社団法人農福連携自然栽培パーティ全国協議会(この後は「自然栽培パーティ」と記載させて頂きます!)が主催するイベントです。



「全国の福祉施設で利用者の方に無肥料、無農薬で農業を広める」という自然栽培パーティの活動は、
今や多くの注目を集めているそう。




2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、
食材の調達基準として「持続可能性に配慮した食材」が掲げられていて、
今回のALL ATHLETE DREAM DINNERもそれを見据えた企画。




「持続可能性に配慮した食材」として、
自然栽培パーティに参加する施設で作られた野菜、
”アニマルウェルフェア”の考え方で育てられた動物のお肉を用意し、
それらを一流シェフたちが料理。
その料理を日本を代表するアスリートをはじめ多くの方に楽しんでもらうという内容です。
当日は300名~400名ほどの方が集まる様子。


詳細はコチラです↓
http://shizensaibai-party.com/wp-content/uploads/2017/10/dream-dinner-flyer.pdf


このなんだか壮大でスゴそうなディナーの食材として、
井上牧場のサンクスビーフが登場する予定です!


自然にやさしく、安心できる食材を紹介している
Eat Natural の池嶋さんがサンクスビーフを見つけてくださったことをきっかけに、
今回のディナーで使う“アニマルウェルフェアなお肉”として
井上牧場のサンクスビーフをご要望頂くこととなりました。



こんなに多くの方に、
一度にサンクスビーフを食べて頂く機会は初めて。
とてもありがたいお話です!




これは1506(赤くなっている4桁でこう呼んでいます!)くんの
出生からお肉になるまでの記録。
家畜改良センターのページから調べることができます。
1506くんは、生まれてからお肉になる前日までずっと井上牧場で過ごしていたことがわかります。


家畜改良センターHP
https://www.id.nlbc.go.jp/top.html?pc



“アニマルウェルフェア”という言葉は、
まだまだ多くの方になじみがないかもしれません。


アニマルウェルフェアについて明確かつ簡潔に説明するのはちょっと難しいのですが、
日本語に直訳すると「動物福祉」。
私がいまできるだけ簡単に説明するとしたら、
「快適で、幸福に過ごせる生活環境で動物を飼育する。それについて配慮する、考える」っていう感じでしょうか。



ペットや野生動物については、
保護や愛護なんていう考え方が一般論になっているように思いますが、
自分たちが口にする肉や卵などの元になる
”家畜”と言われる動物たちの置かれる環境については、
イメージがわきにくい人も多いかもしれません。




卵を産む鶏たちは狭い「バタリーケージ」なる場所で飼育されているとか、
お肉となる子豚を繁殖させるためのお母さん豚も、狭い「妊娠ストール」で飼育されているとか、
牛乳を生産させるための牛たちも、「つなぎ飼い」だったり頭数の多い「フリーストール」だったり、これまた狭い場所で飼育されてるとか、
多くの家畜は動物本来の寿命よりかなり短い期間で命を終えることになっているとか。




鶏や豚や牛など家畜と呼ばれる動物たちの置かれる環境は、
必ずしも快適じゃなかったり、
不健康と思われる飼育方法だったり。
要するに「工場」的な環境であることも、
全部ではないけれど少なくないのが実際のところです。




↑生後31ヵ月でお肉になった1506は、すっきりした顔立ちでおだやかな印象!



”アニマルウェルフェア”の定義が結構曖昧なのですが、
これを叶えるものとして国際的に認知されている基準、目標とされているのが「5つの自由」というもの。
その5つというのが以下です。



①飢えや渇きからの自由
②痛み、負傷、病気からの自由
③恐怖や抑圧からの自由
④不快からの自由
⑤自然な行動をする自由




正直に言って、
「井上牧場がアニマルウェルフェアを実践できているか」 
については、
今のところ井上牧場が自信をもって答えたりはしないでしょう。


私からみてもこの牧場の飼育方法が必ずしもアニマルウェルフェアかは、判断できないし、
むしろまだまだ苦しい思いをさせているだろうなあ、
と感じるからです。



(せっかく「アニマルウェルフェアなお肉」として選んでもらったのにこんなことを書いたら大変なことになるでしょうか…!笑)



※↑明日旅立つ1506くんとスキンシップをとる仔牛係あみちゃん(暗いから写真ぼやぼや)


井上牧場では、
痛い思いをさせて除角(角切)をします、よっぽど大きくならないうちは麻酔しません。
サンクスビーフの雄牛くんは去勢をします、ここは麻酔をします。
お母さん牛のほとんどは年中牛舎内で過ごします。
牛乳をもらうため、牛たちの意思に関わらず人工授精をして、妊娠・出産してもらいます。
草食動物であるはずのお母さん牛たちには穀物飼料も与えます(でも彼女たちは穀物好きです)。
牛舎に戻ってきたオス牛くんたちには、美味しそうに見えているでしょう穀物飼料は与えられません。
放牧中の牛さんたちは、雨が降っても風が吹いても屋根のない外で過ごします。
牛舎も雪や風がビュービュー入り込みます。




牛たちにとって何が幸せでアニマルウェルフェアなのか、
私たちには正確なことはわからないし、
できるだけ楽しいように、苦しくないように…と思っても、
お乳やお肉を頂く牛飼いとしては、
牛たちに強いることが多くあります。

 ※↑明日旅立つ1506くんとスキンシップをとる仔牛係あみちゃん その2(やっぱり暗いから写真ぼやぼや)



それでも、
牛飼いを営む上で生まれてきた命に向き合って大切にしたい、
健康で幸せな牛たちから健康な食べ物を頂きたい、 
そんな思いから続けているのが、
「できるだけ放牧で、牧草だけ食べて育った乳牛の牧場で産まれた雄牛くんのお肉」
サンクスビーフです。



そしてそんなサンクスビーフが育った環境や背景を、
嘘のないようにお伝えすることで、
普段食べているものに興味をもってもらったり、
「食べるならこんなお肉がいい」
「井上牧場で育った牛のお肉なら安心!」
なんて思ってもらえたらいいな~と願っています。



そんな井上牧場の取り組みを”アニマルウェルフェアなお肉”として選んで頂けたことは、
素直に喜ばしいです^^



11月30日のディナー、どんな内容になるのか楽しみです!
1506のお肉を大切に美味しく召し上がって頂けますように!