2015年6月25日木曜日

放牧牛の魅力をご紹介!





本日、サンクスビーフとして育っている
牛くんたちの放牧スペースを移動したとのこと。





















間近で一気にたくさんの牛くんを写真におさめることができるの
は、誰か人が近づくと牛くんたちが勝手に集合するから!
(今回の写真は三女あみちゃん撮影!)




井上牧場のお肉用牛くんたちはとても従順なご様子。
従順すぎて、お肉になるために運ばれていくトラックにも、
抵抗することなく進んで乗り込んでいくらしい。


良いんだか、悪いんだか。
わかっているんだか、
いないんだか。
不思議な牛たちです!




移動した放牧場所 は、放っておきすぎて牧草伸びすぎちゃっている様子…!
うんうん、牛くん、草で埋もれちゃってますね…
きっと皆で頑張って短く食べ揃えてくれることでしょう!!



***********************
さて今日は、井上牧場で生産しております「放牧牛」の話を。



 
放牧牛は、「グラスフェッドビーフ(グラスビーフ)」とも呼ばれております。
日本では、放牧牛のお肉ってなかなか珍しいのです。



(ちなみに、井上牧場の牛はホルスタインにブラウンスイスにガンジー牛に・・・
という交雑種なので、これまた希少。)


というわけで今日はこのあたりを調べてみました~。
これまた素人目線で

ウソじゃなさそうな情報を元に作成しておりますが、
中には事実と異なることがあったらスミマセン…。先に謝罪!




◆牛肉の種類は「飼料」で2つに分けられます!

牛肉は、外国産だとか和牛だとか国産牛、
それから牛の血統などなどでもいろいろと分け方がありますが、
育て方、つまり飼料によっても2つに分けることができます。



日本で食べている牛肉のほとんどは、
穀物で飼育された「グレインフェットビーフ」なのだそう。




【グレインフェットビーフ】
主に穀物を食べて育った牛のお肉です。
穀物を飼料にすると、柔らかくて、脂身が多いお肉になります。
霜降りが入った、高級ブランド牛もそう!



【グラスフェッドビーフ】
放牧で飼育され、主に牧草だけで育った牛のお肉がこっち。
最近はあんまり日本では流通していないご様子。
井上牧場のサンクスビーフもこちら。


※詳細には、生まれて数か月は配合飼料も食べたり、
冬場に牛舎で過ごす際には放牧していないので
発酵飼料ことサイレージを食べます。
(乳牛になる予定の女の子ウシ、育成牛たちと同居すると、
トウモロコシやカボチャの粕とか、ちょっとだけ穀物類を食べることもあるのですけれど)
基本的には放牧しております。

こんな感じで、今はまだ室内で暮らす男の子牛もいます!
・・・牧草を食べてますね!!


















 

◆日本でグラスフェッドビーフが食べられない理由?

日本で食べるほとんどの牛肉は、穀物で肥育されたグレインフェッドビーフだと言われています。



オーストラリア、ニュージーランドではグラスフェッドビーフが基本なのですが、

日本向けに輸出する際は日本人の好みに合うように屠畜する前に数か月間、穀物を与えているものも多いとのこと。


どうやら放牧牛ことグラスフェッドビーフの味や食感が日本人の嗜好に合わない、
と考えられているから、とのこと。




日本では霜降りが入った、
とろけるような柔らかい牛肉が「美味しい」「高級」と
考えられている傾向にあります。



まあ実際そうですよね、
テレビとか見てても高級な霜降り牛がもてはやされているし、
実際高級な飼料で育てることもあるでしょうから、
コストもかかってるんでしょうと思います!


やわらかいお肉、美味しいですもんね…

 

◆日本の牛肉の格付け基準は…こうだ!

ではここで牛肉の格付けの話を少々。


日本の牛肉は、
日本食肉協会(JMGA)によって
「歩溜等級」と「肉質等級」という2つの基準によって格付けされています!



●基準1:1頭からとれるお肉の量が多い!(歩溜等級)
A~Cで評価します、
Aが最高、Cが最低。



●基準2:肉質がいい!(肉質等級)
・脂肪交雑(サシ)の状態
・肉の色、光沢
・肉の締まりが良いか、キメが良いか
・脂肪の色
上記4つの項目をそれぞれ1~5で評価。5が最高。
その内最低評価の数値が、肉質の評価になります。




この基準でいえば、
A5ランクなら最高で、
C1ランクなら最低、ということになりますね!




放牧牛の場合、
ヘルシーな草を食べ、放牧場を走り回っている
健康的な牛なので、
お肉の量、脂肪が少なくて当然でしょう。

草で育つと、脂身のところは黄色っぽくなります。
そんなわけで、ランクはかなり下になってしまいます。




※これは2012年のヒデさんfacebookより拝借!おいしそう!

ランクが低ければ、
実際の味がどうこうに関わらず、

市場の評価では、
牛肉の価値が低いとみなされてしまいます。



そうすると生産者としては儲けを出すのが難しくなるので、
なかなか放牧、牧草で育てようという考えにはたどり着かないでしょうね。



井上牧場のように北海道の広い土地があればまだしも、
放牧するにもその分の場所を確保できないという事情もあるでしょう。


そんな背景もあり、日本では穀物で育てるグレインフェッドビーフが主流なのかなーと思います。


◆放牧牛は、美味しくない…?そんなはずはない!

そんな、格付けされちゃうと低ランクになる放牧牛、
美味しくないかというとそんなはずはなく…。



美味しいですよ!



確かに、赤身が基本なので、
脂身が多い高級牛肉より歯ごたえがあります。




だからといって、
美味しくないお肉、のはずがないです!




何回も我が家でお肉を食べておりますが、
素人農民たちがただ炭火で焼いただけの調理法ですが、
硬くて美味しくない、
って思ったことはない…。



草のニオイがする、と言う話もあるようですが、
私は何も思いません…美味しい…!



これは5月に井上牧場に帰った際の焼き肉ハウス(・・・小屋?)による焼肉パーティーより。
サンクスビーフのサーロイン。
美味しいに決まっています!


あっやっぱり焼きすぎたりスジのとこ食べるとね、硬いときもありますけれど。
硬くて不味いなんてはずはない!
特にサーロインとか食べたらもう…硬くて食べられないとかありえない!



むしろ赤身たっくさんで食べるところばっかり!
お肉の味をきちんと感じることができます、
本来の肉とはこういうものなのだ!ということです。



高級なお肉は脂が多いので、ちょっと食べたらお腹いっぱい胸いっぱいですが、
美味しい赤身肉はたくさん食べられます。

ローストビーフとかも最高!




…牛さん目線で言えば、
そんなにたくさん食べられなくていいと思いますが…^^;


味の評価は得意とするところではないのでこの辺で・・・
興味ある方はぜひ食べてみてくれたら良いと思います!


◆牛は草食動物なのだ!

牛は元々、草食動物ですから、穀物は必要ないです。
草を食べて生きられるし、お乳も出します。



グレインフェットビーフにも色々な良さはあるのでしょう。
実際に、高級牛肉と言われる和牛さんなんかは、
1頭1頭大切に育てられていることと思います。



でも、早く大きくしたり、サシをキレイに入れるためといって
穀物やらなにやら食べさせたり、
運動しなくていいように狭い場所で飼育したりするのは、

ちょっと不自然な印象も。
外国産の牛肉は、抗生物質打ったり、成長促進剤を使ったりしているものもあるようで、問題視されていますね。


特に、アメリカなどで主流の
「フィードロット」という飼育法は、写真
を見るだけでも結構衝撃的な育て方に見えます。
先進国に安く大量の牛肉を提供するため、
経済性を求めるあまり、かなり不自然に牛を育てているなあと思ってしまいます。

もはや「育てる」という表現は合わないかなあ。
ご興味ある方はどうぞ検索してみてください!



ホントは牛に穀物なんて必要ない…!なんてことを言いつつもも、
実際は牛さんたちは結構トウモロコシなど穀物がお好きなご様子…!
与えれば喜んで召し上がります!
我々がスナック菓子とかカップラーメンをついつい食べたくなっちゃうのと同じかもしれませんね、
決して体によくないけど美味しいと思っちゃう…っていうやつですかね^^;


◆放牧牛は栄養価も魅力的!

ここ最近は、
健康やらダイエットやらに良いとか、「熟成肉」の流行もあって、
牛肉の赤身にも注目が集まっておりますよね。



前回、ベガーズハーレムさんにお届けしたリブロース。


放牧牛ことグラスフェッドビーフは、脂が少ない赤身肉。
良質のたんぱく質、低脂肪、低カロリー。
それから不飽和脂肪酸の、ω3脂肪酸がたくさん含まれているとのこと。
ヘルシー志向の人にも、ぴったり。



ニュージーランドの牧草牛の紹介サイトで、
牧草牛の栄養価について記載されていましたので
引用します!


"肉はたくさん食べたい、でも体型維持が気になる。そのような方には、穀物飼料で育った高カロリーの穀物牛より牧草だけで育った赤身の牧草牛がおすすめです。
●低カロリー
牧草牛のカロリーは、穀物牛(和牛)の約62%*
●低脂肪
牧草牛の脂質は、穀物牛(和牛)の約40%*
●低悪玉コレステロール
オメガ3脂肪酸が血中の悪玉コレステロールを低下
 牧草牛は、健康を気にかける方にとってぴったりな牛肉です。

*比率はそれぞれヒレ肉で比較”


"牧草牛には穀物牛に比べ、より多くのオメガ3脂肪酸が含まれています。それは牧草牛が食べている牧草自体に、この栄養素があるからです。
 血管ケアとアンチエイジングに最適なオメガ3脂肪酸は、EPAやDHAなどフィッシュオイルには多く含まれていますが、他の食物からは摂りにくい栄養分です。
●血液をサラサラにする
●血中悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞の予防
●筋肉に効率よく栄養を取り込み、筋力低下の防止に有効
オメガ3脂肪酸をたっぷりと含んだ牧草牛は、まさに「丘の魚」ともいえる食材です。”

参照:ニュージーランド放牧牛について
http://blog.newzealand-beef.jp/beef/nutrition/


だそうです。

牧草で育った牛さんのお肉、スゴイ…!


◆お肉になるときまで、心も体も健康に過ごしてくれてたらいいな~。

ぐっすりすぎてカワイイ男の子牛…!カワイイ…



井上牧場で暮らすサンクスビーフになる予定の牛たちは、
広い牧草地を、自由にうろうろして好きな様に過ごしています。
冬は牛舎に入ります!



26ヶ月~30ヶ月でお肉になります。
本来何十年も寿命がある牛なので、この期間もまだまだ短いよなあ、とか、
管理面とか肉質のために、去勢していたりもするので、これも不自然だよなあ、とか
牛くんたちにとっては不幸な扱いがあることも事実でしょう。

角も切られたり、耳に番号つけられるのだって嫌でしょうね…。


だけれども、
幸せに生きてほしいとはいえペットでもなければ野生でもないので、
このあたりはどこかで割り切りは必要なところ…。




命を頂く代わりに、
そのときがくるまでは、
いろんな危険から守られて、
美味しいごはんを食べて、
好きなように運動できて

牧場主たちにできる限りの、
最高に幸せな毎日を過ごしてくれたらいいなあと思います!



というわけで、サンクスビーフは牛にも人にも優しくて、
安全で美味しいお肉なのです!



次回は7月に精肉予定があるそうなので、
気になった方はぜひお問い合わせくださいませ~^^


【お問い合わせ先】
牧場主ヒデさんのfacebook:
https://www.facebook.com/hidyuki.inoue

管理人mail:
inouemilkfarm@gmail.com



タイミングによっては札幌のステーキ屋さん、
ベガーズハーレムさんでも食べられることがありますので
コチラもぜひ♪


Beggars Harlem/ベガーズハーレム
アクセス:北海道 札幌市中央区北2条東1丁目 パラダイスビル2F
地下鉄さっぽろ駅・JR札幌駅から徒歩10分

電話:011-233-0555
営業時間:17:00~ 0:30
※火曜日定休





※参考サイト

アスター薬局 Aster Pharmacy
http://www.sionaster.com/sub_meet_beef.html

亭主の寸話29 『アメリカ牛肉の安全性』
http://www7b.biglobe.ne.jp/~rakusyotei/sawakai29.html

「A5ランク=味も最高級」ではない?知らないと損する牛肉格付けの正しい知識
http://news.livedoor.com/article/detail/9281570/

完全放牧野生牛がやってきた http://www.omi-gyu.com/blog/?p=3600

 


2015年6月19日金曜日

今日の井上牧場風景と「フードマイレージ」のお話!




「ブログに使いたいから何か写真ください!」
と依頼したところ届いたのがこちらです。


こちらは牛さんたちにお食事を届けているところです。
みなさん、各々の場所で自分のところにごはんが届くのを待っています!!





ですが、今日書こうかなーと思ったのは牛さんの食事ではなく、
我々日本人の食事についてであります。


以下、素人のワタシが調べたネット情報を参考に、
ワタシ次女の個人的な思想を含み、書いております!


*****************************

先日、
「やっぱり牛肉が食べたいなー」
と思いスーパーにてお買い物をしているとき。
(お肉を食べるのは忍びないけれど…やはり食べたいと思ってしまう私…)

やはり安いのです、アメリカ産の牛肉が…。
国産は100g400円くらい。

アメリカ産なら200円くらい。
2倍くらい違うのです…。



我が家の家計は概ね火の車ですので、(私次女が概ねニートだからでしょう…!)
大変悩んだのですが、
やっぱり国産、岩手県(だったはず…)産の牛肉を買うことと致しました。



アメリカの牛くん、食べてあげられずゴメン…!
とか思いながら。


最近、
いろいろ考えることがあって、
やっぱり出来るだけ地元産、国産のものを食べたいな、
と思うようになりました。

***************

私次女は、もう15年近く実家の牧場で暮らしておりませんので、
お肉も魚も野菜も、食べるものはスーパーなどなどで購入します。



※田舎暮らしをしていると、自分の家で野菜作ったり、
酪農家なら牛乳しぼったり、…お肉にさせて頂いたり、
何かとおすそ分けがもらえたりして、結構食費は浮くはずです。
なんだかんだお肉とかお魚は、買うことも多いですけれどね!
冬も野菜取れないので、夏野菜みたいなのは買うでしょうね!



最近はほとんどなくなりましたが、
首都圏で暮らしていた学生の頃やら会社員の頃は
ファミレスもファストフードも食べる機会が多かったです。



安いものばかり探して食べてました。
もちろん、国産のほうが良いイメージでしたが、
「安かろう悪かろう、致し方なし」ってことで
安ければ外国産を買いました。



外食するにも、「安い!うれしい!」って感じで、
特に抵抗なく口にしておりました。

こんな消費志向は、おそらく世間一般的な感覚ではなかろうかと思います。


ここ2~3年では、
農業とか一次産業とかその六次化とか、

地方での生活って面白いな~と思いはじめて。
(牧場生まれのくせに今更ですが…!)



日本の農家さん、畜産農家さんを応援したい、
そして"きちんと"した食材を選びたい、ということで
なんとなく「地産地消」を実践するようになりました。



世間で推奨されております「地産地消」ですが、
まあ想像はたやすいでしょうが、
その"きちんと"の理由はいろいろあります。



●地元の経済貢献
●フレッシュな、旬のものが食べられる
●作り手の顔が見えやすい
●日本の食料自給率アップに貢献

などなど。


そして最近知った"きちんと"っぷりがもう1つ、CO2の削減。
出来るだけ近い場所で出来た食物を選ぶことって、
CO2削減につながるのですよ、という話をしたいのです。


****************
最近覚えた、「フードマイレージ」という言葉。
「フードマイレージ」については、
コトバンクではこのように解説されています!



〝食材が産地から食される地まで運ばれるまでの、
輸送に要する燃料・二酸化炭素の排出量を
その距離と重量で数値化した指標。
世界各地からの輸入食材に多く依存している日本の場合、
2001年度で約5000億t・km、
1人当たり約7100t・kmと世界で最も高い数値を示し、
食料自給率の低下ともども、
昨今の食の在り方への警鐘と見なしたい。”
引用:コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B8-187264


数値が、2001年指標と古いですが…。
今も日本のフードマイレージは世界1位、でしょう。



要するに、
「遠くの場所で作られた食品を選ぶことは、その分だけCO2排出しますよ!」
ということです。



遠くの国で作られた食物を日本のとあるスーパーへ運ぶまでに、
船にのったり飛行機にのったり。
その後もトラックにのったりしてきますよね。
そのときにたくさんの燃料が必要ですね、
それによって二酸化炭素を放出しますね。



重たい分燃料もかかるのでしょうし。
面積・体積かさめばその分大きな乗り物が必要でしょう。
冷凍したり冷蔵したりして運ぶと、
これまた燃料が必要でしょうね!



ちなみに、国産の牛肉も牛乳も乳製品も、牛にはたくさんの外国産の飼料を与えていることがほとんどですから、結局フードマイレージが高い食品です。


実際には、海外から日本に持ち込むまでの船や飛行機より
国内で流通する際のトラックなど自動車によるCO2排出が多いというデータがあるようです!



どっちにしろ、今住んでいる場所から出来るだけ近くてできたものを選ぶと、CO2の削減につながります。



もうスーパーで並んでしまっているから…とか言ってはフードマイレージの削減になりません、
市場で供給されているもの、販売されているものは結局消費者のニーズの鏡ですから・・・。
「選ばない」ことで、ニーズがない・少ないことを示さなくてはなりません。


地球温暖化による影響については
ここでは特に触れませんが、、、
きっと学校で習った通りです!



日本で原子力発電をまだまだすすめたい理由に、
おカネとか技術とか様々ありますが、
CO2排出量が少ない発電法だから、ということもあるそうです。



「地元のものを食べる、ということが、環境への配慮にも、エネルギー源を見直すことにもつながっているのね」
と、いうことで
私としましては「なるほど!」でしたので紹介した次第です!


そもそも牛のげっぷやらなにやらが出す「メタン」というやつが
二酸化炭素以上の温室効果ガスだ!とも言われておりますが…。
Oh…。
このあたりはメタンを使ったエネルギー技術でカバーされること期待…。


あっ話がそれますが、
牛の体温で発電する技術が研究されているらしいですよ!
(電力量ちょっとだけですが…)
牛の体に影響ない方法だといいなあ…!
牛の体温やゲップで発電、これからは牛力発電の時代が来るかも
http://energy-navi.com/%e9%a9%9a%e6%84%95%e3%81%ae-%e7%99%ba%e9%9b%bb%e6%96%b9%e6%b3%95-%ef%bc%81-%e3%83%88%e3%83%83%e3%83%975/#2

****************

すべて日本産、地元産のもので暮らす、というのも難しいでしょう。
適地適作で地域にあった作物を無理なくつくることは、地球環境や経済的なところからも重要なはず。
いろんなものが、どこにいても手に入るというせっかく豊かな時代なので。


豊かに暮らしたい贅沢な私は、
メキシコのアボガドとか、
エクアドルやらフィリピンのバナナ、あっコーヒーもよく買います。



でも、中国産にんにくもメンマも買わなくなったし、
お肉は外国産のものを買うのはやめました。

玉ねぎとかアスパラは絶対買いません。だって日本で食べられるもの・・・。
パプリカは・・・悩みます・・・。


特に雪の降る地方なんて冬場は作物とれませんので、
地産地消だけで食事するのは難しくても、せめて、

「まずは日本産のものから選ぶ」人が増えてくれたらいいな~。


おかげで我が家のエンゲル係数はきっと高いでしょうね!
いずれはお財布を気にせず、
良いもの、良いと思えるものを口にできるような、家計状況になれたらいいな~。
そして、そんな市場になってくれたらいいな~

と、思うワタシです。



最後までお読み頂き感謝です!
おまけにいろんな色でカワイイ仔牛ちゃんたちの写真を!!


2015年6月14日日曜日

牛が牛乳を出し続けてくれる理由!


【お知らせ】
井上牧場産牛肉、「サンクスビーフ」の次回出荷は7月を予定しております、
井上牧場サイト NEWSページにてご案内します!





6月12日、(概ね)ガンジーの男の子が誕生しました!
お母さん(概ね)ガンジー牛はとってもおとなしい性格で、
初めての出産。


※「(概ね)」につきましては、交雑で増やしている井上牧場ですので、
ルーツを辿るとホルスタインやらブラウンスイスやらの血統が入り混じっている、という意味です!


男の子だったとのことでちょっと残念だったようですが、
ひとまず無事に産まれてくれたので安心とのこと(牧場主談)。


こちらの仔牛ちゃんはこのまま井上牧場で飼育して、
26か月後を目安にお肉になってもらう予定。
それまでは元気に、幸せに過ごしてもらいたいものです!






**************

酪農家では、
お母さん牛からお乳を絞り、
それを売ることで
生計を立てています。


スーパーやコンビニに行けば
いつだっていろんな種類の牛乳が売られていることもあり、
「牛は牛乳を出す生き物」と、
なんとなく考えている人も多いかもしれません。


でも実際はそうではなく、
お乳を出してくれる牛はみーんな、「お母さん」。


赤ちゃん牛を出産したからこそ
お乳を出すことが出来るのです。


そして人のお母さんと同様、
1度出産したら一生お乳が出続けるか、というとそんなはずもなく。


ではどうして酪農家さんでは
毎日毎日たくさんのお乳を搾ることが出来るのか。。


牛さんたちは1年に1回のペースで出産を繰り返しているからです。


*****************

まずはこの写真をどうぞ!




牛舎の出入り口付近に、こーんな丸いボードが掲示されております。
こちらは、牛さんの妊娠・出産・搾乳期間などなどを管理するためのもの。


丸の中にくっついている小さい丸の磁石が牛1頭の情報。


具体的な使い方は酪農家さんそれぞれのようですが、
井上牧場では搾乳中の牛だけでなく、
雄牛、仔牛、若い牛まで全ての牛の番号がこのボード上にあるのだそう。


この小さい丸を数えると、今牧場にいる全頭数がわかるということですね!
(…大変なので数えません…)


**************
さて乳牛が出産して、お乳を出してくれるサイクルはこんな感じ。

●0か月~:仔牛


無事に誕生!女の子だったらこのまま乳牛コースへ。
男の子の場合は、お肉用に。
通常の酪農家であれば、売られていくのが通常。
井上牧場ではそのまま
サンクスビーフとして育てられる子も多いですが、
場合によっては売られていきますし、女の子でも売られていくケースもあります。


まだ小さい仔牛ちゃんは、
「ハッチ」なる1人(…1牛?)用の小屋で暮らします、
わかりくいですがこんな感じ↓(冬のときの写真…)


今回生まれたガンジー♂ちゃんは元気が良いようで、
ハッチを脱走してうろちょろしていたとのこと…。仔牛は本当にカワイイ!


大雪でこんな風になっちゃった日もあったなあ…

http://www.inouemilkfarm.com/#!続報北海道の猛吹雪でハッチがこんなことに…/c216x/A01EC323-54A5-49BC-8676-EF6892AE385F




●~14か月ごろ:育成牛
数か月後にはかなり大きくなりますが、まだまだ搾乳はしません。
お母さんじゃないので
お乳はでません!
出産していない育成牛たちは、既にバリバリと活躍している搾乳牛とは別の牛舎で暮らします。
井上牧場にはこんな牛舎が2つあり、搾乳中お母さんチームと若い牛チームで分かれています。




●14~24か月ごろ:妊娠、出産
14ヵ月頃経つと、発情のタイミングを見計らって
人工授精にて妊娠させます。
牛は妊娠280日前後で出産です。


●搾乳開始!
出産が終わると、牛舎を移動して、お母さんチームの中に。
冒頭で紹介したお母さんガンジーちゃんは今この段階。


出産後すぐのお乳は数日間は仔牛のミルクに。
余った分も、お乳の成分が出荷できる基準に合わないので
出荷はしません。
出荷できない牛乳は、「牛乳豆腐」にして自宅で食べることが多いです!

※我が家の牛乳豆腐の話は、2015/2/10のブログをどうぞ♪
http://www.inouemilkfarm.com/#!牛乳豆腐は酪農家でしか食べられない!?/c216x/029D2ED6-4FD3-4985-B22A-8E81F8167713


5日程度経つと
成分が落ち着いてくるので、
ほかの牛のお乳と一緒に
出荷することになります!
これにて乳牛デビュー!

●またまた人工授精!
出産を終えてばりばりとお乳を出しはじめた牛さんですが、
その2か月後頃にはまたもや人工授精で妊娠してもらうことになります。
こうすることで、1年の多くの期間をお母さんとして過ごしてもらい、お乳を出してもらえるからです。

●出産が近い…乾乳!
出産予定の2か月前頃から、今度は搾乳をお休みする時期に入ります。

●出産、そして搾乳へ!




という感じで、乳牛のサイクルが続いていきます。
これを管理してくれるのが、あの丸いボードというわけです。


ちなみにこちらは
「そだててあそぼう 乳牛の絵本」
を参考にしております、
(井上牧場が情報元ではないのでご注意を!)
具体的なところは牛の個体差もあるでしょうし、酪農家さんの方針にもよるでしょう!




というわけで、みなさまが飲んでいる牛乳は、
「お母さん牛」から頂いたお乳が元になっていますよ~というお話でした。


いつだって牛乳や乳製品を飲んだり食べたり出来るまでには、
酪農家さんのこんな努力や、牛さんたちの生活があるということですね。



牛のお母さんたち、ありがとう!!
お母さんガンジーちゃんが元気に活躍してくれますように…!
産まれた男の子ガンジーちゃんが元気に育ってくれますように…!












2015年6月11日木曜日

井上牧場は晴れ待ち中!



「雨続きで牧草収穫が出来ないよ~」
と、
さとみママからメールが届きました!


今はもう牧草がいい感じに育っており、
刈り取らなくちゃいけない季節とのこと。


でも、天気予報では13日土曜日も雨とのこと。
牧草の収穫は、
雨が続くと作業が出来ないのだそうです。
なぜなのでしょう!


******************

牧草が育ってくると、
酪農家さんでは、天気予報をチェックして、
数日間晴れが続きそうだというあたりを見計らって、
牧草を刈って、「ロール」にしています。


「ロール」というのは、
牧場風景でよく見る、アレです!!


井上牧場の「ロール」の写真探したのですが
なかなか見つからないなあ…
確かにあの光景は季節限定ですからね…
(牧場の誰か、ロールできたら写真を撮って送ってください…)


昔の写真たちから
なんとか見つけたロールの写真がコレ!




美瑛、四季彩の丘にいた
ロールちゃんですね(笑)


ロールは、収穫した牧草を刈り取って、
そのまま何日か天日干しにして乾燥させて、「乾草」にします!
ぐるーっとまるめて作ります。


※この、乾草ロール、
正式には、「ロールベール」と言うらしいです!



先日、あみちゃんが牛ちゃんたちに与えていた牧草も、
ロールを崩して運んできたもの。



大人の牛さんたちが食べていたのも、乾草ロールの牧草。






牧草を乾燥させて、ロール状にしておくことで、
牧草の収穫がない時期でも牛さんたちのごはんとなるわけです。


そしてD型と呼んでいるこの青い建物の中にギッシリと詰めます。
子どものころは、ギッシリ詰まったロールの上に登って遊んだりしていました。


この写真の右側にあるのが、D型。
ザ・牧場風景!って感じの建物!


かの有名な百姓貴族でも、作者荒川さん兄弟が積み上げられたロールの上で
遊んでいたエピソードを披露していましたね!
まさにそんな感じでした






丸めたロールは、
こーんな風にラッピングするときもあります!




ラッピングするのは、ビニールの中で発酵させるため。
漬物状態、になるらしく、長持ちするのだそう!
こっちを作る場合は、乾草ロールを作るよりも、
お天気の心配が少ないみたいですね!


日本は基本的に湿気が多いので、
こっちのロールの方が向いているとも言われていますよ~


※こうなると、「ロールベールラップサイロ」と言うようです!




ちなみに、こーんな使い方をしている写真を発見!






夏に行っている滝下地区運動会の競技、
「ロール転がし」だそうです。



*********************

今ヒデさんたちが作りたいのは、
ラッピングしない乾草ロールの方らしくって(たぶん!)、
お天気の日がしっかり続く日待っているみたいですね!


ロールを作るためには、
刈り取り~乾燥~巻く!
までの行程をまとめて行わないといけないので、
晴れの日が続くところで収穫&ロールしています。


乾草にすることで、保存性が上がるのはもちろん、
水分がとぶので栄養価が高まるそうです。


そのため、雨に濡れてしまうと、
栄養価が落ちてしまうんですって。
味が悪いと、牛さんたちも喜んで食べてくれないこともあるんですって。
ほうほう。


晴れの日を待ってる間に
牧草がどんどん伸びてしまっても、
牧草の美味しい時期の収穫も出来ないので
これまた大変。



牛さんたちの食事にも、
酪農家さんそれぞれのレシピがあるんですね~。
ほうほう。



おいしくて栄養のある牧草をつくるのも、
なかなか大変なようですね!


北海道に梅雨はないですが、
2週間くらいぐずぐず天気が続く「蝦夷梅雨」なるものもあるそうで、
その影響なのかしら??



とにかく、早く晴れの日が来るといいな~!!



2015年6月4日木曜日

井上牧場に行ってきました!写真撮影にご協力頂きました!!

 
 
わたし次女、5月の最終週は井上牧場に帰ってきました!

井上牧場付近はなかなか天気が良く、
汗かくくらいの暑さでした!!

そして同じタイミングで、
地球の歩き方の札幌特派員、市之宮直子さま が
ご夫婦で井上牧場に遊びに来てくださったのです!!
(その節は誠にありがとうございました!!)


さすがフリーライターの直子さま、
牧場の様子を、風景を、被写体を、すてきなアングルで
撮影してくださっていたのです・・・!


そんな直子さまの姿を目で追うわたし、次女は思ったのです。


「直子さま撮影の井上牧場の風景写真、
それはカッコイイ写真になっているに違いない…
写真のデータ…私も使いたい!!」


普段、井上牧場ブログに掲載する写真は、
ヒデさんやあみちゃんがスマホで撮影するものがメイン。


いかんせん見慣れた景色ですから、
なかなかまじまじと井上牧場付近の写真を撮ることもなく…。


写真を撮るのもスマホですし…。
いかんせん素人ですし…。


というわけで、急きょ、直子さまに
ホームページ掲載用にも写真撮影を依頼させて頂くことに!


ヤッター!!


では本日は、直子さまに撮影頂いた写真とともに、
最近の井上牧場の様子をご紹介致します!!

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本日のブログ最初の写真ももちろん直子さま作品。


ボロボロで、概ね朽ちている井上牧場看板も
何やらカッコよく見えます!


コチラが井上牧場全体図。
このとき放牧している牧草エリア付近から撮影しています。


 
放牧場所はこんな感じ、
井上牧場に向かう道路の右側にあります!
(この適当な写真は次女撮影…↓)
 
 
 
 
放牧しているのは主に井上牧場で生まれた雄牛くんたち。
基本はブラウンスイス種!
 
写真を撮りに行ったときはちょうど、
道路から遠くの方に集まっていました。
 





ですが、道路から牛を見ている我々に気付くと、
牛さんたちはなぜか猛ダッシュでこっちに近づいてきます。



ほらね!



近づいてきている!!
 

 
 
で、最終的にはこんな感じに集合。整列!
 

 
 
牛は群れる草食動物なので、
放牧中もなんとなく団体行動してるみたい。
 
そしてこの顔。凛々しい!(笑)


人が牛の様子を見てると気づくと、
だいたい近寄ってくれるようですよ~


牛って結構真剣に走るので、ちょっとビックリするとおもいます(笑)

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続いては、搾乳中の女の子(…もはやおばさん?)と、
まだ搾乳はしていないけお姉さん牛たちの牛舎。


 
 
もともとはホルスタインのみ飼育していたのですが、
ブラウンスイスをかけたり、
ガンジーをかけたりしてるので、
みんな個性的!
いろんな牛がごちゃまぜ!

 

 
 
美人(牛)に撮ってもらえて良かったね!!
 




女の子牛たちもいずれは放牧メインにしたいなあと、
ヒデさんは考えているようですね。

今はちょっと放牧場所が足りないとのこと。



屋内にしろ、放牧にしろ、
牛さまたちがストレスなく、気持ちよく暮らせる環境を提供できたらいいですね~。
彼女たちは今、満足してくれているといいのだけれどなあ~どうかなあ??

ひとまず、ごはんはもりもり、美味しそうに食べてくれているようです!

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ここからは仔牛ちゃんたち!
仔牛ちゃんと言っても
生まれたばかりの子から、
何か月か経っている子まで様々。



 
耳についている番号で、生まれた日も性別もわかります!
個体識別番号で調べるだけ!!
↑上の子は、エイプリルフール生まれの男の子。
 
 


 ↑この子は5月20日生まれの女の子です。
女の子ですが、先日売られていってしまいました。

乳牛に和牛をかけた牛、いわゆる「F1(エフワン)」だったからとのこと。
和牛をかけると、通常、ホルスタイン×ホルスタインの仔牛よりも
高い値段で取引されます。

いずれこのあたりのお話も書けたらいいです!



↑耳に何もついていないのは、まだ生まれたばかり!
市之宮夫妻、ミルクやりもお手伝いしてくれたそうです、感謝です^^!

 


お隣の忠犬コロちゃんとの2ショットも!

 

 
ちょっと大きくなった子、みんなで同じ小屋に!
 


 
 
あっ、ソーちゃんだ!♪

 
(ソーちゃんについての記事はコチラ!)
http://inouemilkfarm.blogspot.jp/2015/03/blog-post_26.html


 
働き者のあみちゃん!
牧草ロールから食べる分だけはがして、運んでいます。

 
そこらへんに生えているヨモギも好きなんですって。
手から食べますよ~
 
 
↑この子は、何度がブログで紹介しました
とっても成長しています!


 
 
直子さま、素敵な写真をたくさん撮影頂けて感謝です…!
またいつでも、井上牧場に遊びにきてくださいませ!!
 
 
地球の歩き方 札幌特派員 市之宮直子さまのブログはコチラです!

 
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井上牧場サイトの写真も更新させて頂きました、
気が向いたらのぞいてみてくださいませ!
 
 
 
 
井上牧場の風景 掲載の写真も更新しております!