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2018年9月11日火曜日

電気がないと牛乳を飲むことができなくなってしまうのかな?




2018年9月6日の未明(という時間帯でいいかしら…。午前3時過ぎ。)、
北海道で大きな地震がありましたね。
“北海道胆振東部地震”という名前になったようです。
震源地付近では大きな被害があり、
その地域で暮らす人々、その環境を思うと言葉になりません。


この大きな地震は、
この大きくて広い大地北海道全域を揺らし、
北海道全域が停電するという事態でした。
ここ、井上牧場のあります滝上町も、
地震後1日~2日ほど停電が続き、
いつもとは“少し”、違う時間を過ごすこととなりましたので、
記録、紹介しておきたいと思います。



さて、冒頭のイラスト4コマはもちろん三女あみちゃんによる作品。
ここ数日の井上牧場の1シーンを切り取ったもので、
主人公のホルスタインちゃんが体調を崩しているものの、
地震や停電による大きな影響なく、
いつもの牧場があったことも伝えています。


※なんとのんびり描かれていますが、
ホルスタイン母ちゃんは出産後から立つことができなくなっており、
もう数日経過しています。
早くよくなってくれるといいなあ。。


↓これが描かれている2頭!!



草を奪い取ってしまうガンジー母ちゃんはお産が近いので野外で過ごしていました、
本日の朝には出産が終わって新しい仔牛ちゃんが登場していました!
昨年も同じ場所で出産したガンジー母ちゃんです^^

↓産まれてきた仔牛ちゃん


↓性別チェックしている牧場作業員。
(どうやら女児らしい^^)



農業、酪農大国北海道なもので、
facebookやニュース等で今回の地震・停電の影響で
多くの酪農家が生乳を廃棄する様子が報道されたそうで、
井上牧場にも牛たちの状態や生乳の行き先を心配頂く声かけをたくさん頂きました。
ありがとうございます!


普段、こういった生産の場から遠い消費者の方が、
いつだってスーパーに並んでいる牛乳やアイスクリームやバターや生クリームが、
どんな風にそこに届いているのか
多くの人が知るきっかけになったのだなあと感じます。


そう、
牛たちを飼育する牧場の現場では、水道の水と電気が欠かせません。
(でもこれは、「現代におけるスタンダードな酪農」という前提。。。)


停電と断水が、酪農家にどう影響するのかをおさらいしてみますね。



まず牛たちはすごくたくさん水を飲むのです。
(乳牛なんてなんせ1日に20~30ℓもお乳を出す牛ちゃんも多いですからね…!)
水道から水が出ないとなると、
牛たちの数だけ遠くから水を運ばなくちゃなりません。


(関係ないけど私は牛たちが水を飲む姿も好き。。
チューチュー上手にのめるウシや、バッシャバッシャ舌ですくいとる下手くそなウシがいるよ…!)


それから搾乳するために電気が必要です、
機械を使ってお母さん牛の数だけお乳を搾ります。
井上牧場ならだいたい毎日60頭、
もっと大規模な牧場なら何百頭になることもあるでしょう。



それから、搾乳した後は、搾り終わった「生乳」が腐敗しないよう、
冷やしながら保管しなくてはなりません。
(※生乳は搾りたてのお乳、これを加熱殺菌すると「牛乳」となります!)

酪農を営む牧場には必ず、クーラーが設置されていて、
搾りたての生乳を冷却・保存します。
ここでも電気、それから水をたくさん使います。


↓ところで井上牧場は先日、故障が原因でクーラーの入れ替えをしました…
(右のクーラーが今のもの)
なんと以前の半分以下のサイズへチェンジしています^^;

(牧場作業員が大きすぎてこの前までのクーラーの大きさが伝わりにくいな…。)



以前からこのでかすぎるクーラーを小さくしたいという思いはあったのですが、
クーラーの故障により大至急入れ替えが必要だったのと、
ビンボー農家なので中古で調達してもらったことにより、
6000ℓサイズから2350ℓサイズへ…なんと以前の半分以下のサイズとなってます…!!


クーラーに保管している生乳は、
「集乳のトラック」により「乳製品加工工場」へ運ばれます。
流通が原因で集乳のトラックが動かないとか、
電気や水が不足して工場が稼働しない場合も、
牧場で保管しているクーラーの中の生乳はすべて廃棄することとなります。



↓これが集乳してくれるタンクローリー車。
我が家では"ローリーさん”と呼んでいます。


(ところで、上記のとおりクーラーの入れ替えにより、
これまでの2日に1回の集乳ではギリギリクーラーに貯めきれないことがあるので、
現在、毎日集乳してもらうという事態です…。
タンクローリーさんありがとうございます…!!)



井上牧場の場合は、
約1日半の間停電が続きましたが、断水はなし。
そして幸いにも発電機の用意があったため搾乳、クーラーで生乳の冷却と保管ができました。
さらに、普段から生乳を納品しているよつ葉工場も自家発電により稼働していたため、
いつもどおり集乳してもらうこともできました。



上記のいずれかが欠けていたら、
搾乳ができずにお乳の張った牛たちが苦しんだり、
体調を崩してしまったかもしれません。
また、生乳を廃棄することとなったでしょう。
実際にこのとおりになった酪農家さんが多くいました。


我が家において少し困ったことといえば、
発電機を回すためにトラクターが常時一台必要だったので、
牧草の収穫が滞ったこと。
それから、春からはじめた牛乳加工は工房の電力に不安があったことと
ヤマト運輸による配送ができなかったのでお休みしました。
それをのぞいては、ほぼ普段どおりの牧場でした、大変ありがたいことです。


それからトラクターを動かす軽油、
こちらも普段から自前のタンクから給油ができるので、
数日間であれば発電機を稼働することができます。
この残量が少なかったり、補給できず長期間過ごすことになったらまた大変なことになってしまいます。。


ところで、今回の停電により
多くの方が「電気がないと大変だ」って感じたと思います。
北海道より遠く離れて過ごす人たちも、
被災の様子に心を痛めて、
「電気がないと牛乳もアイスもケーキもヨーグルトもチーズも食べられないんだ」
と感じたと思います。


北海道電力の体制や、発電所の数や場所、種類について、
見直しが必要だと考える人もいるでしょう。


でも私が感じているのはちょっと違って、
「どれだけ普段たくさんの人がたくさん電気に依存して暮らしているんだろう」
ということのほうです。


本当にそんなに毎日ずーーっとたくさん電気が必要なのかな。
365日24時間、国が用意してくれるライフラインに頼りきっている暮らしって、私は不安だわ。
そんなことを改めて考える停電の時間でした。


牧場に関していえば、
電気がないと困った状況になるのは、
「たくさんの牛」を飼育していて、
「たくさんの生乳」を生産して、
「遠く離れた工場」で加工しているからです。



もし、
搾乳するべき牛たちが10頭くらいだったら、
家族何人かで手分けしてお乳を搾ってあげられたかもしれない。
とれた牛乳はせいぜい1日200ℓくらいで、
近くの人たちと分けたりして消費したかもしれない。
自家製の野菜と一緒に煮込んでシチューにして食べたかもしれないし。


だけど、
どうしてだか昔のように小頭数の牛を飼う農家はほとんどいなくなってしまいました。
同じ場所にたくさんの牛を集めて、
たくさん機械を使って、
たくさんの牛乳を効率よく生産することで、
「安くてたくさんの牛乳を流通させたい、そうしてほしい」と世間が考えたからだと思います。


電気がないと牛乳を頂くことができないのは、
今、そういう社会の仕組みの中で生きているから。



ちなみに井上牧場のような農村での暮らしは、
数日間の停電くらいでは生活がパニックになることは少ないと思います。
野菜や卵、牛乳、お肉を生産している農家さんが近くにいて、
自家菜園で野菜をつくっている人も多いし、
スーパーやコンビニが歩いていけない距離だから、
なんとなく食材は家にたくさん確保していたりする。
特に北海道には極寒の冬があって、
大雪や吹雪で家を出れない日があることも背景かもしれない。
ちなみに井上さんちの場合は冬になると薪ストーブを使っていて、
ひと冬を充分に越せる量の薪を蓄えているから、寒くてもどうにかなる。


みんながこんな暮らしをしていなくても、
近くの場所でこんな暮らしをしている人と友達になっていたら、
そこに避難することもできるかもしれない。


それからちなみに、
この地域では数十分~数時間の停電が起こることってわりとしょっちゅうある…。
今年に入ってから2~3回はあったような気がします。
(それもどうかと思う人もいるかもしれないけど…)
(住人はもう慣れているから大丈夫…)
(さすがに今回の停電は1日以上と長かったので困ったと思うけど…)



だから私次女はこのたびの停電の間も、
たいして不安になることなく、
のんびり穏やかに過ごすことができました。
実は私、
できるだけどんなときも心配なく過ごせる環境で暮らしたくて、
北海道の実家である滝上町の井上牧場に戻ることを選択しまして、今の生活があります。



↓毎年たくさんのお野菜を育ててくれるばあちゃんにとても感謝…!
そろそろ自分でも自家菜園覚えなくては…



今回を機に、
災害への備えを見直して、
日常のありがたみを感じた人が多いことでしょう。
災害はいつどこで起こるかわからないものです、
電気やガスや水道がいつでも整っている状態を願い、要求し続けるより、
災害時にどうしようもなくなってしまう現状のライフスタイルを見つめなおす機会になってくれたらと思います^^



何はともあれ、
停電の夜の星空は本当にキレイでした。。。
同じ星空が、大都市札幌の真ん中でも見られたのだと思うとなんだか不思議です。
本当に宇宙は広いなあ~。
ちなみに写真は撮ってません…!
肉眼で見る方が絶対にキレイだからね…!!



↓以下は停電の日の夜の自宅内と炭焼きピザ。
どんな状況でも楽しく過ごすワザと心持ちはすごく大事。





2018年8月2日木曜日

暑くても貫く集団行動。そんな牛たちがなんだか微笑ましい。。


7月下旬、
それまで涼しい涼しいと思っていた北海道も、やっぱり猛暑となりました。

井上牧場のあります滝上町は、
北海道の真ん中より東側。
山に囲まれた盆地の地形なので、
夏は暑く冬は寒いのが特徴です。
夏には北海道でその日一番暑い場所、
冬には全国でその日一番寒い場所を記録することもあります。


というわけでここ数日も、
北海道で一番の気温をたたき出しています。。
あ、暑い…。
滝上、雪も結構降るしね…。
なんて厳しい環境なのでしょう。。


しかしそんな厳しい気候のこの場所は、
美味しい野菜が育つ環境だったりもするんですよ~。


facebookでも少し紹介したのですが、
こう暑いと牛さんたちにもかなり堪えます。
特に、スーパーハッチにおりますガンジーちゃんが、
熱中症のような状態に。。



気温が上がって2~3日、
なんだかぼーっと立ち尽くす時間が長く。。
これはかわいそうだね~ということで特別対応。


バスタオルをかけて上から水をかけて冷やしつつ、
獣医さんにみてもらって点滴。




ちなみに牛たちの点滴は大変、
「じっとしててね~」って言ってもじっとしていてくれないので、
ちょっと大きく動くと針が抜けてしまう…。
点滴をしている間の数十分~、
牧場の人間もその場を離れることができません。。。
暑いし。。


そんなガンジーちゃんでしたが、
みんなのお世話の甲斐あってやっと元気になってきた様子。
良かったね~^^
療養中、ということでここ数日は放し飼い(…??)状態になっているそうで、
先ほどは分娩房の草を元気そうに盗み食いしてました~。



もし牛の熱中症を感じたときは、
ただ水をかけるだけでなく、タオルをかけてから水をかけてあげるのがよいそうです。
そのままかけちゃうとどんどん水が流れてうまく冷えないそう。
首にアイスノンを巻いてあげたり、
ちびっこ牛のハッチの場合は地面の間にレンガを置いて高さを出してあげると空気が通って涼しいそうですよ~
(一般的に生まれてから2~3か月くらいまでの仔牛ちゃんはハッチという個別スペースで暮らすことが多いので、
熱がこもって暑くなりやすいのだそう~)
情報をくれた山下さん、ありがとうございました^^!


それから生の水よりも、6%以下の食塩水(生理食塩水というやつですね!)をあげるのがよいとのこと。



人間の熱中症の場合もだいたい同じよね、
首やワキなんかを中心に冷やして、
水よりもスポーツドリンクを飲む。
汗と一緒に必要な塩分が出てしまうから、摂取しなくちゃいけない~。


この近辺では特に同業者さんたちを中心に人気を集めております、
田村牧場の“福”シャチョーさんがかいている
たむら牧場のDairyDairy でも、近々熱中症で困った仔牛ちゃんがいたそうですが、
スポーツドリンクで対処してました!!
いつもすごく丁寧に牧場の日々を描写してくれているので、
牧場関係者さん、
牧場のこと詳しくのぞいてみたい方にぜひオススメですーー^^
(それからめちゃくちゃ写真がキレイ…!)

暑すぎる夏|たむら牧場のDairyDiary
http://tmrfarm.sakura.ne.jp/wordpress/?p=13739



※急に写真がキレイになりましたがこれはね、家畜写真家のAKAPPLE(あかっぷる) さんに撮ってもらったやつですふふふ。


ところで当牧場では放牧をしていますが、
サンクスビーフとなってもらうべく暮らしているオス牛くんと、
まだ出産をしていない若いメス牛ちゃんたちの一部は、
春に牛舎を出たら冬までそのままずーーっと外で過ごしています。


基本的に食べるものはずっと放牧場内の牧草。
(あと勝手に生えちゃう野草…届くヤツは敷地内にある木の葉っぱとか笹とかも…)
どんなに暑い日でもずっとお外。



そして彼らなんだかおもしろいなあと思うのが、
きちんと集団行動をとっているところ。
彼らが自由に動ける放牧場は3~4haほどもあるですが、
(実のところこの頭数に対しては広さが足りないのですが…)
いつもみんなで同じ場所にいます。
草を食べているときはみんなで食べているし、
なんとなく同じ方向に向かって移動しながら草を食べているし、
休むときはだいたいみんな休んでいます。



せっかく広いところで暮らしてるんだから
「自分の好きな時間に寝たり食べたりすりゃいいじゃん…。」
と思うのですが、
どうやそれは人間の感覚のようですね。
群れで行動する牛たちにとってはごく普通のことなのでしょう。
それでも、
「ほんとはお腹空いてるの我慢してるやついるんじゃないかなあ…」
とか、
「具合悪くて疲れてるのに移動の時間になって倒れちゃうやついないのかなあ…」
とか、
ついつい私目線で妄想してしまうのですが、
どうやらそこらへんはいらぬ心配の様子。。。


↓あっでもお昼寝タイムなのに草食べてるヤツもいるね!!笑


ちなみに、暑いにも関わらず、
放牧場の中で同じ場所にかたまっているのには、
虫を寄せ付けにくくする効果もあるそう。


まだ数か月ほどのお子さま牛ちゃんから、
出産を控えた2年ほどの若いメス牛ちゃん、
あと1か月ほどでお肉になってしまう30か月ほどのリーダーオス牛くんまで、
しかも白黒のホルスタイン、
茶色っぷりもさまざまのブラウンスイス、
オレンジだったりこげ茶だったりのガンジーと、
大きさから毛色まで個性的なメンバーで構成された牛群は、
なんだか見ていてほんわかします^^


ちびっことお兄ちゃん牛が仲良くしてる感じも、
見ているのすごく好き~。


人間都合で生まれ育つ「家畜」である彼らを、
ただただ自然に返すことはかえって「不自然」になってしまうのですが、
それでも、できる範囲で牛たちが自然体に暮らせる環境を用意すると、
私たちには、彼らのことがもっともっと幸せそうに見える。
それは何より、
私たちにとって価値があると思っております。


いつだって人間は自分勝手、
自分勝手の中でも多くのひとが「いいな」って思うもの、
選びたいものは、
キレイだったり、
気持ちのよいものだったりするんじゃないかしら。


だから食べたり飲んだりするお肉や乳製品は、
なんだか幸せそうに見える牛たちから頂くものだったらいいなあって、
自分勝手に考えているところ。


そしてやっと、
そんな「井上牧場のなんだか幸せそうに見える牛たち」から頂いた、
牛乳を加工・販売するまでにこぎつけました…。
とはいっても1パック5ℓと量が多すぎるのと、
受注生産が基本なので飲食店さんへの販売が主なのですが…^^;


2018年8月現在の今は札幌の BARISTARTCOFFEE さんにて、ガンジー牛乳。
(「ノンビリガンジー」と名付けてます!)
※お日にちによっては売り切れのことございますのでご注意を!



それから同じく札幌、PARCO地下2階にあります、
Dairy made みるく san では、
ブラウンスイス牛乳をそのままで、
(「ゴキゲンブラウン」と名付けています…!)
それからいろんなお母さん牛のお乳がミックスされてます
井上牧場産牛乳はソフトクリームになって、
(「ナイスブレンド」と名付けています…!)
味わってもらうことができます^^


Casochiさん(@wakuwakucasochi)がシェアした投稿 -


それとですね、
滝上町内の ホテル渓谷 さんでも、
朝食の牛乳で ナイスブレンド いれてくれています~^^
通常メニューでもドリンクメニューで登場している様子。
お立ち寄りの際はぜひ~♪


長くなってしまったので牛乳についてのお話はまた次回に…^^;!
(ちなみに牛乳はグラスフェッドオンリーじゃないですよ…!)

2018年3月22日木曜日

春直前の井上牧場は足元ぐちゃぐちゃ…だけどみんな元気です^^



ここ最近、牧場の付近をうろうろしていると、
だんだんと春が近づいてきているな~という感じがします。



空の青い感じとか、
川の流れる音がきこえたりとか、
道路のコンクリートがずっと出ていて歩きやすいな~とか。
でも家のまわりは土のままだから、
水たまりとか泥たくさんでぐっちゃぐちゃなんだよな~とか。


そう、要するになんだかいい感じです。




とはいっても朝方めちゃくちゃ冷え込みますけどね…。
昨日3/21の朝はマイナス15℃まで下がってたようです…。
しばれとる…。



さて、3月のサンクスビーフ販売については、
おかげさまでたくさんのみなさまにご注文頂いております、
誠にありがとうございました^^!!



肩バラ、スネのみですがまだ一部販売中のものもございますので、
グラスフェッドのブラウンスイスのお肉、
ぜひお味見くださいませ~^^



お肉のご注文ページはコチラです♪

販売中の牛くん、1514ばんの紹介記事はコチラです^^




ではここ最近の井上牧場についてお伝えしていきますね~。


牛たちも、ほどよく暖かくなってきてなんかいい感じです^^
仔牛ちゃんたちも元気そう~。


でも足元はぐちゃぐちゃですので、見学する際は要注意…。


↓この方は今月産まれのガンジーちゃんです!
「あれっ、ガンジーって、こんな色だっけ…」
って感じだけどガンジーちゃんです…!


ちょっと茶色っぽいし、
ちゃんと顔が長くて目が離れてるし…。


それからこの日、“ハッチ”から、
“スーパーハッチ”への引っ越しをしました。


結構大きくなっていた2頭の仔牛ちゃんのうち1頭が、
この日ちょうど脱走していたようで、
そのままスーパーハッチに連れていったとのこと。



これまでに何度かお伝えしていますが、
牛たちにとっては暮らす場所が変わることや、
一緒に過ごすメンバーが変わることは、
結構なストレスになるそう。



ご機嫌に脱走タイムを楽しんでいたと思ったら、
全然別の牛舎に連れていかれてしまうなんてさぞビックリしていることでしょう…。
そのついでにスーパーハッチに連れていかれた子も同じく…。



と、思いきや新入りちゃんの1頭はかなり強気の性格らしく、
先輩仔牛ちゃんたち1頭1頭にガンガン試合を申し込んでいました…。
敷地内を走り回って、どんどんケンカをうっている子と、
左の方で終始ボーっとしているのが今回スーパーハッチデビューした2頭。



※なんだか最近また白黒のホルスタインちゃんも増えてきてる…
ホルスタイン4頭+ガンジー1頭 という不思議なメンバー構成のスーパーハッチです。


牛さんの世界にも強い弱いの関係があるようですが、
それは必ずしも直線的な強い弱いではなくて、
ジャンケンのような、
「あいつには強いけどあいつには負ける」といった関係になることも多いそう。


特定の仲良しの関係や、仲の悪い関係もあるそうで、
その姿はなんだか面白いです。








こうして直接頭突きしたりするケンカ行動は、
グループになって最初の数日間でなくなるそう。
その後は、相性が悪いとか嫌いとかは、
なんとなく避けるという行動で現れるそうですよ~
ますます“牛”という動物に親近感を感じます。




それからこの日、
あの”角切り”イベントもあったようで、
両耳のところが血だらけの牛ちゃんがチラホラ…。


※角切りについては過去記事にて紹介しています、大変なオシゴトなのです…。

http://inouemilkfarm.blogspot.jp/2017/06/1.html




ブラウンスイスと和牛のF1(変な牛です…笑)という男の子牛は、
和牛だからか角の成長が早いみたい。
だけどこの日は自家では角切りをせずに、
今度獣医さんに“去勢”をお願いする際に一緒に切ることにしたそう~。
去勢の施術は、全身麻酔なので、
寝ている間にお玉と角がなくなってしまうという…。




そういえば私がよくチェックする、
田中畜産 さんのtweetにてこんなのを見ました。





たしかに!そのまま雄牛ってスッゴイ顔をしている…。
こんな牛さんと暮らすのは結構厳しいかもしれない…。



井上牧場の雄牛くんたちはみんな去勢牛なのですが、
どうりでみんな穏やかな顔をしています。
なんならお母さん牛たちよりも優しいです。



去勢の施術もまた人間の勝手な都合によるものですが、
牛たちにとっても闘争する必要なく、穏やかに過ごせるというのも事実のようです。


↓この方はちょっと怖い顔に見えるけど、
ブラウンスイスより目が小さくて離れてて
ちょっとおブスなだけで、
すっごく優しいんですよ…。


そんな彼は、今月末には井上牧場を出ていく牛くんです^^:。


そして今日の記事の最後にお知らせと報告。
ただいま、井上牧場の牛乳を、
「井上牧場の牛乳」として販売できるよう準備中。


牛乳の加工や販売については、
結構さまざまな規制があるのでなかなか難しいとされているんですが、
昨年よりちょこちょこと準備をすすめ、
まもなくなんとか商品化までもっていけそうです!
…たぶん!!


こちらは試作品^^
施設予算の都合上、まずは5ℓパックでの販売を目指してます…!



超高温殺菌でもホモジナイズでもない少量生産の。
北海道のオホーツク地域の滝上町産の。
ホルスタインだけじゃなくてブラウンスイスとかガンジーの。
できるだけ自家生産した牧草主体の飼料を食べている牛さんの。
なんならいずれは放牧グラスフェッドの。



井上牧場らしい、井上牧場だけの牛乳をお届けできたらいいな~と思ってます!
準備が整うまで今しばらくお待ちくださいね~^^


2018年2月12日月曜日

井上牧場とCasochiの関係について


まだまだ真っ白な北海道滝上町です。
ここは国道273号線から井上牧場へ向かう道。


小学校、中学校へ向かう通学路でもあります。


一面真っ白の畑は、
誰の足跡もなくめちゃくちゃきれいです~。


足跡つけたいなあと思うところですが、
雪深すぎて長靴でも雪入ってきてツライのでできません…。
かんじきとかスノーシューとかないと無理です…。
(あれば余裕で雪の上ウォーク楽しめます!!
しかし個人的には年中通してインドアなのでよっぽどじゃないとしません…笑)




冬になって雪が降るたびに除雪車がとおりまして、
そのたびに道路の脇にどんどん雪が押されていくんです。
そうすると、道路脇がすごい高さになっていきます。



小学生の頃はこの上を歩いて帰るのが好きで、
そうすると片道15分くらいの帰り道が
へいきで1時間くらいかかってしまうという。。。
(そして靴に雪が入り最終的にとても寒くて冷たくて辛いです。)


道産子キッズのあるあるネタでしょうね~^^;!


そしてこんな過疎地な場所にある
井上牧場で生まれ育ちました私たち、
三女(平成生まれ)と次女で
2016年の12月に
「Casochi」という合同会社をたちあげております。
読み方はカソチです。
“過疎地”のカソチです…笑。
ちなみに代表は三女です。
長女もいろいろ手伝ってくれてます!




先日、ありがたいことに北海道新聞さんに
「Casochi」の取材を頂き、記事を掲載頂きまして、
多くの方から声をかけて頂きました…!




まだこの会社、立ち上げたばかりなのと、
稼働している本人たちがのんびりしているので、
熱いパッションもカッコイイ実績もないのですが。。
「いい記事だったよ~」
と声をかけて頂き、大変感謝しています^^



「Casochiって何する会社なの?」
「次女って毎日何しているの?」
と、
とてもよく聞かれます。
これ、すごく難しい質問です笑




あえて答えるとしたら、
ロゴマークやパンフレット、チラシ、名刺、パッケージなどのデザインと、
ウェブサイトの制作や管理運営、
ここら辺にある素材、人材を活用したハンドメイド品の制作、販売。
といったところでしょうか。
のんびりですが、
「ヒマだな~」と思うヒマはない程度の、
お声かけを頂けるようになりました。
このブログも、体制的にはCasochiが管理運営していることとしています。
井上牧場さんはいちユーザーさんです。


↑「いのうえさんちのラズベリー石けん」もCasochiでデザイン、印刷などお受けしているものです^^
ただいま(2018年2月)滝上町の道の駅でも販売中です~!!


このあとは、
過疎地域で楽しいイベントの企画・運営や、
食べもの、食べる場所をつくりたいな~と妄想、計画中~。



ますます何屋さんなのかわかりませんね!


Casochiは、
「何屋さん」
「何業」をするために生まれたのではありません。


だから一言で、
「何会社」っていうのが難しいです。



それってなんだかすごく変な感じがするかもしれないけれど、
一般的には利益を目的に活動する「会社」は、
何かしら必要とされているモノやサービスを提供することで、
継続することができるそうです。



そして、
世の中にとって必要とされること、
価値があることは、
時代とともに変わっていきます。



「何する会社」か決めてしまったら、
その「何」が必要なくなってしまったとき、
一緒に消えてしまうかもしれません。



だから、
会社やシゴトが長生きするために、
それから自分が長く幸せに楽しく暮らしていくために大事なのは、
「何をするか」よりも、
「何を目指すか」のほうなんじゃないかしら。


Casochiが目指すこと、
やりたいことはこんなこと。



こういう場所、つまり「過疎地」っていいな~と思うのに、
そう思っている人がまだまだ少ない。
何より過疎地に住んでいる人が、その良さに気づいていない。
私たち自身も、
この場所が好きだけど、
まだ好きじゃない部分がある。



山と川に囲まれて空気がおいしいし、
人が少なくて静かだし、
星もきれいだし、
季節それぞれに美味しい素材を楽しめるし、
どこでも大きい声で歌ったり、
なんならどこでもトイレできるし、
ネットでいつでも情報収集できるし、
車やバスや飛行機でいつだって都会に出ることもできる、
すごく贅沢で素敵な場所です。



そんな、ステキな場所だってことを住んでる人にも、
住んでいない人にも伝えたい。



だけどまだまだ好きじゃない部分もある。
この場所でうまれた野菜や牛乳を手に入れることができないし、
おいしくて安心の食材をつかったメニューがすくないし、
かわいくてオシャレなカフェも、おみやげもすくないし、
“私たちが”好きな楽しいイベントもすくない。



だったら自分たちでそろえていけばいいし、
この小さな地域ならそれができるきがする。



「そんなことしたいね!」
って言ってみたはいいけど、
次女と三女のままでは
どうにものんびりしてしまうんで、
「ちゃんとやろう!」の意思表示でつくりだしたのが、
Casochiさん。

↑北海道の過疎地の冬の牧場ではいろんなところでしりすべりが可能です



簡単に言えば、
「まちおこし」とか
「地域をもりあげる」とかいうやつかもしれないけれど、
そんな社会派なこととか、
問題解決みたいなことじゃなくて、
もっと自分たち目線の、
好きなことをする、
好きなもの、場所をつくる、
好きな生き方をしたいな~という単純なこと。



ところで、
必ず全ての人にずっとずっと絶対に必要とされ続けることといえば、
衣食住に関わること。
もっといえば、
「食べ物」に関わること。



野菜だったり、魚だったり、お肉だったり。
生きていく栄養になるもの。
だから、「生産者」と言われる職や生き方は、
理由も何もなく、絶対大事で必要なものです。



そしてそんな職や生き方ができるのは、
コンクリートと建物でいっぱいの都市部より、
森や山、畑、緑、川や海がたくさんある過疎地のほう。
だから過疎地は過疎地であるかぎり持続していくはずで、
カッコイイ地域だと思います。



そんな過疎地らしい生き方の1つが、
井上牧場のような、牛飼いであり、牧場です。



Casochiにとって井上牧場は、
いちばん身近な過疎地の資源で、
親子関係があるから手っ取り早いお客さん対象でもありました。



いまの井上牧場の規模や体制では、
自分たちだけで情報発信をしたり、
商品開発や販売をするのは難しいです。
私たちが、より身近な視点で、
井上牧場はどんな牧場で、
牛たちはどんなものを食べたり、
どんな暮らしをしているのか、
きちんと伝えていくお手伝いをすることで
お肉だったり、牛乳だったり、石けんだったりが、
より価値のあるものとして届けることができるんじゃないかなと、
考えています。



昨年より少しずつ準備をしていて、
この春にはCasochiとして
「井上牧場の牛乳」が販売できるようになる予定です!



すみません、設備などなどの都合で、
個人さんがスーパーで購入して冷蔵庫にいれておけるような
仕様の容器、量にはならないのですが、
いろいろと厳しい日本の牛乳に対する規制、基準をクリアできるものなので、
飲食店で牛乳や乳製品、メニューの材料として提供してもらえる牛乳ができる予定です~。



というわけで、
Casochiのいまのオシゴトはこんな感じです^^
牛乳の商品開発についても、
われわれCasochiがfacebookやブログでお伝えしていきます!!





井上牧場の次女 兼 Casochiのカソチの暮らしサポーター
みなみ