2016年6月25日土曜日

牧草ロール(ラップしたやつ)の作り方!



 
☆お知らせ☆
 
6月に販売について告知しましたサンクスビーフ、
おかげさまでたくさんのご注文頂きまして、
既に販売を終了させて頂きました!
 
ご注文、お召し上がり頂いたみなさま、
まことにありがとうございました!
 
次回の販売については未定です、
(もしかして夏頃…?)
販売予定が決まりまし決まりましたら
サイト、ブログ、facebookでご案内しますので、
いましばらくお待ちくださいませ。
 
お問い合わせはfacebookページのメッセージ
もしくは井上牧場管理人メール
までお願い致します!






どんな生活、仕事をしている人でも、
その日の天気に何かしら左右されるものかなと思います。



でも、特に、お天気と相談しながら
毎日のお仕事、
予定を決めているのが農業に携わる人たちじゃないかしら。



ちなみに本日6月25日は、雨。
朝からヒンヤリした気温が続いております。




畑をおこすのか、
種を植えるのか、
草取りをするのか。


天気が悪いと農作業ができないというのは、
「雨に濡れるし汚れるし作業しにくいから」
と思っていましたが、
どうやらそれだけじゃないようです。


当然ながら、
畑と、作物と向き合う農業は
とっても奥が深い…!
(農業とお天気の関係…詳しいことがよくわからないので「奥が深い」ということでこの件はおしまいにします…)

 

そして今頃の北海道の酪農家が天気と相談しながら悩んでいるのが、
「いつ牧草を刈り取るか」
 



牧草は、牛さんたちの大事な主食。
特に、北海道では冬の間全く作物はとれませんので、
次の冬がくるまでに1年分の食事を確保しておかなくてはいけません。


牧草の刈り取りタイミングは
十分に成長して栄養価が高いとき。
ですが、長い時間おいしい状態で保管しておくためには
刈り取り中に雨に濡れてはいけないし、
きちんと乾燥させておきたい。



なので、天気が良い日が数日続くときじゃないと収穫作業には入れないのです。



ちなみに、牛さんたちは食事の味にはウルサイらしく、
おいしくない牧草はなかなか食べてくれず困ったことになるようです。
だから、牧草の収穫や保存はとってもとっても重要!


























牧草の成長具合は、6月上旬には既にいい感じ。
あとは天気をヨんで作業に入ります。


今日は晴れなのか、雨なのか。
明日から何日晴れそうか、雨が続きそうか。
天気予報はもちろん、
肌の感覚や空の様子、
昔ながらの迷信なんかも利用して。





ちなみに、6月19日にアオダイショウが姿を現しました。
「ヘビが出てくると雨が降る」
というのも聞きましたが、
たしかに、この次の日は雨だったような気がします。


動物の行動で天気を予測するのは、
迷信というより、習性が元になっているんだろうから、
結構当たるんでしょう、たぶん!




北海道に梅雨はありませんが、
「蝦夷(えぞ)梅雨」なるものがあるそうで。


ひと月とは言わずとも、
数日雨だったり、
どんより空が続くこともしばしば。


 
 
 
 
「牧草の刈り取りしよう!」と判断するのは、
できれば1週間ほど、
少なくとも3日ほどお天気が続く(と思われる)とき。
と、思われます。
(その牧場さんや、畑の大きさ、刈り取りの方法、牧草の保存方法なんかにもよってさまざまと思いますが!)
 
 

というわけで、お天気が続きそうな6月21日~23日で、
牧場近くにある畑の牧草ロール&ラッピング作業が行われていました。
 
 
 
こっち↓は牧場の裏にある畑、作業完了後の様子です。




 
 

【6月21日】
刈り取り開始です!



まずは牧草の刈り取りです。
トラクターの後ろに草刈り機をつけて、畑を走り回ります。




長く伸びた牧草がどんどんカットされて、
トラクターの通った跡に残されていきます。





井上牧場では牧草に農薬などは使わずに育てています。
牧草には種類がいろいろあって、
最初はいろいろ混ぜて種まきするのだそうですが、
(代表的なのは「チモシー」というやつとか、「オーチャードグラス」というやつとかですが、牧場さんや畑によっていろいろなようです!)
多年草なので放っておいても、何年も自然に伸びてきます。
井上牧場ではもうしばらく牧草の種は植えかえておらず、
その年生えた牧草を飼料として食べさせている食べさせているのだそうですよ~。



牛乳を出してくれるお母さん牛さんも、
冬の間は牛舎で過ごす雄牛くんたちも、
できるだけ自然のままに育った草を食べて過ごしているというわけです。





 
 
午後から刈り取りをはじめて、
夕方にのぞいたときには全面完了していました。
だいたい、3町(3ha)ほどの畑です。
 
 
 

 

【6月22日】
次の日。
昨日刈り取った牧草を、くるくる混ぜて畑に広げます。




今度は「テッター」という機械を
トラクターの後ろにつけて
畑中を走り回ります。





混ぜて広げることで
水分を飛ばしたり一定にして乾燥させて、
よりよい状態で保存できるようにするようです!





テッター、近くで見るとこんな形です。
牧草の収穫や保存にはいろんな機械が必要なのですね、しかもいちいち高級なやつ…


牧場経営する場合は、
自分で畑をもって、自分で飼料の収穫までしようと思うと、
いまのところ一般的な方法では結構なお金がかかる様子です。






昨日とはちがって、まんべんなく草が広がっています。
ふかふかで気持ちよさそう!
でも青臭そうだし
服が草だらけになりそうなので
寝転んだりはしません。





【6月23日】
ロールにして、ラッピングします!



草刈りをはじめてから3日め。
刈り取った草をまとめて、まるめて、ラップして。
よく見るあの「ロール」を作ります。




この日は気温も高く、夏らしい、暑い日でした~。
牧草収穫のタイミングとしてはバッチリなのではないでしょうか。


ロール作りの日は、2人で作業。



まずは1台のトラクターには、
「レーキ」という機械を後ろに装着。
昨日広げた牧草をかき集めて、一列にします。











一列にした牧草の上を、
ロールベーラーという機械をつけたトラクターで走って
牧草を取り込みながら「ロール」を作っています。




トラクターの後ろにロールが出現しました。
そのまま、
ロールベーラーの後ろについている機械でラッピングします。





ロールにする機械と、
ラッピングする機械は別になっているものもあるようです。
井上牧場さんでは
 ロールにしたらそのままラッピングしてくれる、一体型のものを使っているようです!


ラップする機械はこんな感じ。
大きな専用のラップを両脇に2つつけて、
ぐるぐると巻き付けてラッピングします。
このときは左にオレンジ、右に白のラップがついてますね~。


だからたまに、2色使いのロールを見るんですね~ふーーん!

 


ラップが完了したら、




後ろからごろごろと転がってきて、




うまれました!




ラッピングしている間も牧草を集めてロールを作っているようなので、
ラッピングが終わると、
できたロールがまた現れて、
またぐるぐるとラッピングが始まるというわけです。





気づけば牧草畑にはいくつものラップされたロールがごろごろと。


ここ2~3日はまたお天気がすぐれないので
牧草作業は休憩中ですが、
収穫を待っている牧草畑はまだまだ。



※ちなみに、この季節に収穫するのは「一番草」。
牧草はまた伸びるので、夏以降にもう一度収穫します、それが「二番草」!



引き続きお天気な日が続くのを待っている井上牧場さんなのでした~。