2016年10月22日土曜日

ロックでマジでカッコイイベガーズハーレムさんで「あいつ」のお肉を頂きます!


 
 
 
 
北海道はまもなく冬、
というよりもうほとんど冬です!
井上牧場付近ではまだきちんとした「初雪」って感じにはなっておりませんが、
畑に残した牧草ロールを回収し、
まもなく来るだろう冬の季節に備えております。



上の写真はハロウィンにかこつけてロールで遊んでみたもの。
さとみさんが育てたハロウィンカボチャたちで

何となく、それとなく、デコレーションしてみました~。
雑ですが何か…?(笑)




 
今なら井上牧場はこんな風にウェルカムしておりますよ~^^
 



さてさて本日の話題は、
先日おじゃましましたベガーズハーレムさんのこと。
良いご縁がありまして、
2年くらい前から?
井上牧場のサンクスビーフを使ってくれているステーキ屋さんです。





野菜やお肉は道内産の食材を多く使っているので、
地元の方にはもちろん、遠方からお越しの方でも楽しめるお店です~!









相変わらずの取材力の低さで、
良い感じの店内写真が不足しておりまして、
一部ベガーズハーレムさんfacebookページより拝借させて頂きます~^^;









地下鉄札幌駅、もしくはバスセンター前駅から歩いて5分ほどの場所です。
創成側通り沿い、ホテルモントレエーデルホフの向かいにございます。




1階のアメリカンダイニングのBUDDY BUDDYさんの入り口から、
階段を上った2階が、ココ
BEGGAR'S HARLEM。







店内にはカウンター席と、テーブル席がいくつか。
アメリカンでセンスの光るアイテムがたくさん、
それから意外とグリーンも結構たくさん。
オシャレで大人の雰囲気が漂います^^




もしかして一瞬入るのに躊躇するかもしれませんが、大丈夫です。
男性でも女性でも、
若い方でも大人の方でも、
BOSSの近藤さんをはじめスタッフの皆さんが温かく迎えてくれます!
一度席に着けばつい長居してしまいそうな居心地の良い空間です^^






BOSSはなんとロックミュージシャン。
それがわかると、この店内の雰囲気にも納得!
ライブイベントも行われているそうですよ~。

 
 

ベガーズさんのメニューを開くと、
まず最初のページにこんなメッセージが記載されています。

 
 
 



このお店の雰囲気からはなかなかイメージしにくいのですが、
ベガーズハーレムさんは、
食べるものをきちんと選んで提供してくれる、
ナチュラルで優しいステーキ屋さん。




正直言いますと、
アメリカンな雰囲気の飲食店さんって、
食べる物についてはすごくジャンクで、
「健康」やら「安心」とかっていうイメージからは結構遠い気がしているのですが、
ベガーズさんは全然違うのです。




むしろ、
「最近きちんとしたもの食べてないなあ…」
っていうときにこそ、
BOSSのご飯を食べにいくことをすすめたいです^^





まず最初に頂いたのが、キレイに盛り付けてある前菜3種のお通し。


カウンター前に置かれているオリーブのガーリックオイル漬けが
とっても香りがよくて、
運ばれてくる前から美味しい気分。
真ん中は自家製ピクルスだったかと思います。




今旬のぶどうが一緒なのも良かった~、
ぶどうって野菜と一緒にサラダで食べると美味しいのね~という発見。



手作りで、しかも素材からおいしい前菜を頂けて幸せ!





ドリンクや前菜、お肉料理などなどメニューも豊富です!
気になったのがこのヘンプオイルサラダ。
代表ヒデさんもヘンプにはとても興味があるようで、
井上牧場でもヘンプシードやヘンプオイルはよく口にするんですよ~。


ヘンプは口にしても健康に良く、
医療業界でも実は万能薬なんじゃないかと言われていたり、
食べない部分の素材としての機能性がすっごく高いとのことで、
世間でもじわじわ人気を集めているご様子です。
日本では大麻取締が厳しいので、栽培や利用なんかが難しい状況のようですが。




おかげでヘンプ関連の食べ物はちょっと高級品ですよね^^;
しかし気になるのでこのサラダを注文します!

 
やってきたのがコチラ。
フレッシュな野菜がたっぷりで食べ応え満点です!



もちろん野菜も、BOSSが選び抜いた安心で美味しい野菜たち。
札幌近郊で作られたものが多いそう。
うん、きちんとしたものはやっぱり美味しい。
ヘンプシードの食感も良いですよ~。

 


野菜が美味しいレストラン、本当にありがたいです!





そしてもちろんお肉も頂きます!
当別浅野農場さんのスぺアリブ、
知床の鶏、浜中のエゾ鹿などなど、
気になるお肉がたくさんありますが…。
今日はやっぱり「あいつ」のお肉です^^




※「あいつ」については、
先日の2016年10月14日のブログにてご確認ください!
http://inouemilkfarm.blogspot.jp/2016/10/1398.html




それから、あいつと同じブラウンスイスのお肉ということで、
十勝清水コスモスファームさんのお肉をお願いしてみることに!





まず登場したのが
井上牧場産の放牧牛のランプステーキ。




あいつのことを思い出し、ありがたく頂きます。
ランプは部位でいうとお尻です。
好きなときに好きなだけ、
草を食べたり走ったり寝たりしていたあいつのお尻は、とっても筋肉質。
焼き加減もばっちりなので硬い肉なんてことはないです。
ただただおいしいお肉、おいしいステーキです。


うん、キメ細かくて本当に上質なお肉です。
あいつはお肉の味もカッコイイです^^



そしてこっちがコスモスファームさんのお肉。
コスモスファームさんは、
乳牛農家で生まれたオス牛を育て、お肉として販売する肥育農場。




特に、これまで市場ではなかなか評価される機会がなかったブラウンスイスの肥育、お肉の販売に力を入れている牧場さんです。
命、牛を大切に、環境に配慮した活動をされています!
つい先日、コスモスファームさんの商品「ブラウンスイス牛コンビーフ」が
フード・アクション・ニッポンアワードを受賞したことでも、注目を集めていますよ~^^




こちらのステーキはまた全然違う味です^^!
このステーキはたしかチャックロール(つまり肩ロース)なので、
そもそもランプとはかなり違う部位。
しっかり肥育されているので脂のノリがよく、ほろほろと柔らかいお肉です。
ガッツリとジューシーなお肉を食べたい人に良さそう~!



十勝清水コスモスファーム
http://kosmosfarm.com/
フード・アクション・ニッポンアワード2016 http://syokuryo.jp/award/winning.html



BOSSとおしゃべりしていると、
「ロック」、「マジ」という言葉がチラホラ登場します。




BOSSはベガーズハーレムをオープンさせる前に飲食店をされていたこともあったそうですが、
ステーキを出すバー、ベガーズハーレムを始めてからだそう。
だから最初は、お肉のことは知らなかったと言っておりました。




お肉を食べたり、調べたりしている内に、
牛や豚が食べている飼料のこと、
その飼料に使われている農薬のこと、
遺伝子組み換えのことなど、
普段口にしている食べ物のことに関心をもつようになったそう。




「マジ」で野菜や牛や豚、鶏を育てる生産者が、
北海道にたくさんいることも、
BOSSの心を刺激したようです。
 
 
 
 
 
そんなBOSSは、井上牧場の牛肉を、「マジのお肉」と言ってくれます。
 
 
 
 
本当は、BOSSこそが「マジ」で、
お料理に使う食材一つ一つが、
BOSSがきちんと選んだ「マジ!」のもの。
井上牧場のお肉を選んで頂けていることが、本当にありがたいです。

 


外食や買い食いがどうだとか、
外国産だとか国産だとか、
添加物がどうだとか、
遺伝子組み換えがどうだとか、
農薬がどうだとか、
気にしたらキリがないしお金もかかるじゃないですか。
良いものを探したり作るのに時間もかかる。




面倒だったり、
不便だったりで、
気にすること、深く知ることをやめて、
手を出しやすいものを食べてしまう気持ちもわかる。
そうした方が、楽だしお得な気もする。




だけれども、本当はそうじゃないんだって、
伝えようとしてくれているのがBOSSであり、ベガーズハーレムさん。
このお店やBOSSの雰囲気からは想像できないけれど、
実はそんななんとなく、な世間の流れに、
「待った」をかけていたりします。
それがBOSSの言うロックの1つなんだろうと、私次女は解釈しました。







おいしいお料理を食べて、
飲み物を飲んで、
楽しく過ごして、
BOSSにパワーをもらって。
ベガーズさんに行けばきっと元気をもらえます^^


そしてせっかくお肉になってもらった「あいつ」のおしり、
今ならまだ食べることができるでしょう!
ぜひぜひ美味しく大切に、
召し上がって頂けたら幸いです^^




BEGGAR'S HARLEM/ベガーズハーレム

札幌市中央区北2条東1丁目 パラダイスビル2F
(BUDDY BUDDYさん
2階にございます!)
17:00~0:00
日曜定休
011-23-0555
https://www.facebook.com/BossKondou/






2016年10月14日金曜日

1398号はカッコイイ、人が大好きな牛くんです!

10月もサンクスビーフの出荷、販売を予定しております。
そんなわけで、10月3日、井上牧場からはまた1頭の牛くんが出発しました。
耳についた数字は「1398」番。




 
 
 
 
この後、レストランさんでサンクスビーフを使ったお肉料理や、
個人様向けのサンクスビーフ販売で購入頂くお肉は、
こいつ、1398号のお肉になると思われます。



「顔なんて想像したら食べにくい!」
なんて言わずに、
どんな風に生活していた、どんな感じの牛くんだったのか、
ぜひぜひ思い浮かべながら召し上がってほしいと思ってます^^


 




1398号は、2014年4月生まれのオス牛くん。
生まれてから30ヶ月、井上牧場で過ごしたことになります。
北海道の冬を2度も超えた、たくましい牛くんです。



10月3日には、食肉工場へ向かうトラックが迎えにくるので、
スムーズにトラックへ乗せられるように、
10月2日の内に放牧場から牛舎へ移動してもらっていました。







最後に1398号の写真も撮っておかねばと放牧場の脇に立っていると、
私が来たことに気付いた1398号は、
走るでもなく、
急ぐでもなく、
のこのこと近寄ってきてくれました。






この様子はいつものことで、

1398号は本当に人が好き。
牛たちの様子を撮影しようと放牧場をのぞいたとき、
たいてい一番に現れるのが1398号。







だから自然と、1398号の写真は多いのです(笑)

カメラ目線もとっても上手。






↑これは2016年5月、今年の放牧場へ牛たちを移した日の1398号。せっかく草地にきたけどこっちが気になるらしく、なかなか遠くへ行かない。




色んな牛さんを見ていると、
目元とか輪郭、
色合いや模様も違えば、
額のあたりの毛質も違うような気がします。
口元というか、鼻周りの感じもそれぞれ。




↑2016年8月22日。 そこらへんに落ちていたキュウリをあげようとするも、キュウリは食べず。
牛はキュウリ食べないご様子。



1398号の顔立ちは、彫りが深いです。
目がキリっとしているイケメンです!
前髪は、明るくて短めかな!

鼻周りが白いのは、ブラウンスイス種の特徴です。
鼻のとこのプニプニ感が強調されて、見た目のキュートさがアップです。(個人的な感覚です…!)





↑2016年5月、手からも草を食べてくれる1398号。ただの草なのに!



それと、角が片方だけあるのも特徴。
(井上牧場では角切りしておりますが、
失敗しているのか結構伸びてしまうやつもチラホラおります…。)



男の子なので、体がとっても大きく、
性格も穏やかで(たぶん)、なかなかイイヤツです。
(放牧
場では年長さんということもあり、他の牛たちに対しては結構威張っていたようでに見えますが!)



ただし、近寄られすぎると大きすぎるのでコワイです…!





10月2日、
放牧場の出口付近まではついてきたのですが、
その後はなかなか近づいてこず。

何か、出発が近いことを察知したかもしれないですね~。


 
少しだけ時間がかかりましたが、1398号だけ放牧場の外へ誘導できました~。



 
 
 
そこから牛舎への道のりでは、
ところどころつまみ食いをしながらスムーズに歩みます。

 
 
残された放牧中の牛さんたちが、1398号だけ連れていかれるのを不思議そうに見ているのも印象的でした。
 
 



だけど1398号は、特に後ろを振り返ることもなく、
素直に牧場作業員(新人)についていきます。


 
 
 
今は牛舎内にオス牛くんのスペースがないので、
1晩は結構若い牛ちゃんたちと同室で過ごしてもらうことに。
 
 
 
 


一晩のルームメイトたち。
今年の春に生まれたやんちゃ娘たちです。

 
 

 
 
体の大きさは全然違うのに、
急にやってきた大きいおじさん(お兄さん…?)牛に、
牛ちゃんたちはみんな興味しんしんのご様子。
 
 
 
1日仲良くしてあげてね~!

 
 
 
 
 
 
 10月3日当日の朝、
1398号くんは牛舎から脱走して牧場周りを徘徊してたそうです。
 
ちょっと怒られて連れ戻された後は、
母さとみさんになでられて満足そうにしておりました。


 






お昼頃にはトラックのお迎え。

代表ヒデさんは、
「うちの牛は、トラックに乗っていくときも堂々と、進んで乗り込むのが自慢なんだ」
と言います。

1398号も、文句も言わず、自分からトラックに乗り込んでいったようです。






牛は、
「売られていくとき悲しくて涙を流す」とか、
「殺されるのを知って、嫌がってトラックに乗らない」とか、
「そもそも牛などの動物は、死を予知する考えや感情を持ち合わせない」とか、
いろいろな説が話されますが。
 
 
 
代表ヒデさんは、
「こいつらは、自分の運命を知っている」
と言います。







「前世の、地球で起こったことの記憶は、
人間は忘れているだけで、動物は覚えている」
からだそうです。
牛は、地球の記憶を持っているから、
自分がどうなる運命か知っている、
ってことらしいです。




だから、
生きている間、しっかり向き合って、
できるだけ牛にとって良い、幸せな環境を提供すれば、
良い人生だったと、運命を受け入れるんじゃないかな、
ってことらしいです。

まあちょっと、私たちに都合の良い解釈かもしれないけれど。




 
 
なにやらスピリチュアルで非科学的なことと思われるでしょうけれども、
ご勘弁くださいね!
 
 

ちなみに、
先日牧場に遊びににきてくださった哲学の先生にその話をしたとき、
「2000年前の哲学者も同じことを言っています」
と言ってくれました~!

少し自信がつきました…!
 



 
 

そんなこんなで、1398号くんは井上牧場を出発していきました。



実はお肉は既に、井上牧場に戻ってきています。
私たちはまだ頂いておりません。
 

ここで育って旅だっていったあいつのお肉、
きちんと食べさせてもらいます^^。
イケメンのあいつはどんなお肉になってるかな~。






というわけで今回のサンクスビーフ君のお話でした!
きっと幸せに、健康に生きていた牛くんだったと思います^^

こいつのお肉に出会ったときは、
ぜひぜひ美味しく食べ切ってくれたらうれしいです!




1398号、ありがとう!

 





2016年10月3日月曜日

倉本削蹄所さんが削蹄にきてくれました!




先日、井上牧場には見慣れない、大きな赤い機械が2台。


してその機械の中に、
井上牧場の牛さんたちが1頭ずつ、順番に入っていくという不思議な光景が。。。






この日は、「削蹄」の日。
この赤い機械は削蹄のための機械です。



削蹄、というのは、牛の蹄を切ったり形を整えたりすること。
蹄はつまりは「爪」ですから、人と同じく時間が経てば伸びます。



私たちが爪を切るのと同じく、牛の蹄も定期的にお手入れしてあげなくちゃいけません。
そして、牛飼いに関わる職業・業種として、牛の蹄のお手入れを専門にする「削蹄士」というお仕事があります。






削蹄をお願いするのは倉本削蹄所さんです。
代表の倉本さんとはもう、10年以上のお付き合いだそう。




ちなみに倉本削蹄所さんは現在、人手不足にお悩みとのこと^^;
削蹄の仕事に興味ある方おられましたらぜひ連絡ほしいとのことでした!




というわけで、こんな珍しい機会ですから、当日の様子を写真でお伝えするとともに、
私なりに「牛の蹄」、「削蹄」について調べてみたこと、思ったことを書いていくことにします!




削蹄士さんたちが、牛の蹄をカットしたりやすりをかけたりして、キレイに整えていく様子は、ネイルケアそのもの。




でも、私たち(主に女性)が指先を美しく保つために行う美容目的のネイルケアと牛たちの削蹄は、かなり意味合いが違いそう。



私たちにとっては、ちょっと爪が伸びてしまってもそこまで重大な問題はないですが(たぶん…)、牛にとっての蹄のお手入れは、健康維持のために重要な意味があるようです。





牛は、何百キロもある大きな体を4本の足で支えていますね。
そもそも牛の体が大きいのは、牛が草食動物であることに由来するようです。



牛の本来の主食である草は食物繊維が多く消化されにくく、栄養も少ないのでたくさん食べなくてはいけません。
だから、胃が4つに分かれていたり、腸がとても長かったりすることで、多くの食事からゆっくり栄養を吸収します。

つまり、「消化器官が大きいから、体も大きい」ということのようですよ~。


 
 
 
そして、どうしても大きく重たくなってしまう消化器官を支えるため、背骨は硬く曲がりにくくなっています。

しかし、ガッチリと硬い背骨では素早く動けません。
猫やチーターなど、肉食動物は背骨が柔らかく、しなやかに動くことで速く走ることができます。



というわけで、牛のような草食動物たちは「つま先立ち」をすることで歩幅を大きくし、背骨がまっすぐでも素早く動くことができるということ。
そして実際には「つま先」というより、「指先」で立っています。





要するに、バレリーナのような指先の使い方です。
となると、ずーっと指先で立ったり走ったりするのは大変です。
指への負担が大きすぎますね。
バレリーナさんだってつま先のところがカッチカチになっているトウシューズを履いているじゃないですか。



というわけで、指先にある爪の部分が発達して蹄となり、指を守ってくれているのです。
蹄は爪であり、トウシューズだ、というわけですね!



蹄があるおかげで、牛は大きな体重支えて立って、歩いて、走ることができます。




 
 
本来のように、牛が自然の中で生きていれば、蹄はほどよくすり減って整えられるようですが、
現在のように人に管理されている牛たちは、運動量が少ないので蹄が伸びる一方です。





蹄の先端が長すぎたり、裏側が伸びて盛り上がった蹄は、
蹄の付け根に余計な負担かかったり、
立ったり歩いたりする際にバランスが取りにくくなります。
2つある蹄がぶつかりあって不快だったり痛みが生じるかもしれません。
 

 
 



また、蹄には血の巡りをよくするポンプの役割があるそうで。
バランスが悪く体に負担のかかる立ち方、歩き方によってポンプの働きができなくなり、血流が悪くなるそうです。





 
 
 
こっちは削蹄してもらう前の前足です。↓
 
 
 
 
 
 
削蹄が終わって機械から出てきた足がコッチ。↓
削蹄前とは違って、スッキリしています。
たしかにキレイに体重がのりそう!
(ビフォーとアフター、違う牛さんでスミマセン…)
 
 
 
 
 
 
ちなみにこちら↓は、放牧していたオス牛くんの足元。
特に削蹄なんかはしていませんが、牛舎にいる女の子牛さんたちよりもコンパクトでキレイ。
土、草の上で過ごしていると、自然に整えられているようです。
そして男の子の足はそもそも太くて大きい…。
 
 
 
 
 
 
私たちも、足首や膝が痛ければ、それをかばうように動きます。
そうすると、最初痛かった足や膝ではなく、腰や肩が痛くなることがあるように、
結局別の部位にも余計な負担がかかってしまいます。



現代人にとって、姿勢の悪さや運動不足、血流の低下が健康に影響するという説はよく耳にしますよね。
牛にとってもまったく同じことが言えるんだろうなあ~。
 




というわけで、牛たちの健康を維持するために重要な働きをして
いる蹄をケアするのが「削蹄」。


削蹄のプロである削蹄士さんは、蹄を切ったり、削ったりして、牛が快適に立ったり座ったり、歩行したりできるように整えてくれます。
蹄の整え方も、牛によって、牛の種類によって、飼育環境にさまざまの様子。まさに職人技ですね~!




こんなのとか、↓



 
 
こんなのとか、↓
さまざまな道具を使い分けて、手早く4本の足の蹄をケアしてくれます。



削蹄は、削蹄する人が直接牛の足を持ち上げながら行うのが一般的だったので(今も…?)、
パワーも必要ですし、蹴られたり踏まれたりなどケガの危険もある大変な仕事。



こういった大きな機械、設備を使うことで、削蹄をより安全で素早く進められるようです。
とはいっても、牧場さんの環境や牛それぞれで異なる蹄を、その牛に合うように整えていくのはプロの技。



今まさに削蹄中の牛さんです、↓
キレイにしてもらえて心なし嬉しそう!(…たぶん…)
 
 

また、削蹄をすることで
蹄周りの健康状態もチェックしてくれます。
何か症状があれば処置をしたり、牧場主に注意を促してくれたりもします。



この日も、削蹄してもらった牛たちの半分近くが何かしら蹄にトラブルを抱えているようでした。

包帯を巻いているのが、治療してもらった牛さんのようです。





井上牧場では、年に3回削蹄をお願いしています。
この頻度は、牛の飼育方法や牧場さんの方針によっても異なるようです。


 
また、牛飼いさんが自ら削蹄をするところもあるようです。





蹄を伸びたままにすることで、牛が立てなくなったり、病気になったりすれば牧場においておくことはできません。



牛の寿命を短くしてしまうことは、牛に対しても申し訳ないことであり、
牛飼いの生活を続ける、牧場経営という視点でも損失でしかありません。



きちんと蹄のケア、チェックをすることで牛さんたちの健康を守る努力をするのは、必要不可欠なことと言えるでしょう。








井上牧場では、今現在、搾乳中の牛さんたちはフリーストール方式、つまり牛舎内での放し飼いというスタイル。
牛舎内の足場は全てコンクリートで、動ける範囲も制限されているので蹄が痛みやすいそうです。

井上牧場の牛飼いたちも、いつも牛さんたちの足が痛くなってしまうことに頭を抱えています。




また、お掃除は1日に2回していているとはいえ、牛は毎日大量にゴハンを食べ、大量にうんちやおしっこをします。
そのため、どうしても歩く場所が衛生的ではなく、蹄が湿っていることもトラブルが続く原因になっているそう。



 




さて、牛飼いにとって欠かせない削蹄さん、倉本削蹄所さんは現在人手不足にお悩み中とのこと。



井上牧場のある滝上町と同じオホーツク管内の、「興部町」というところの会社さんです。
北海道で牛に携わるお仕事に興味がある方いらっしゃれば、
お気軽にお問い合わせしてみてくださいね^^
未経験の方、女性の方でも歓迎だそうです!
こちらブログの管理人、私次女にご連絡頂いてもOKです♪



 
【株式会社  倉本削蹄所】
北海道紋別郡興部町字興部107-64
※電話番号は別途検索お願い致します!



下記は2015年にハローワークにて求人募集していた際の内容です、
ご参考程度にご覧くださいませ^^
http://hwsearch.me/company/354299