2015年6月14日日曜日

牛が牛乳を出し続けてくれる理由!


【お知らせ】
井上牧場産牛肉、「サンクスビーフ」の次回出荷は7月を予定しております、
井上牧場サイト NEWSページにてご案内します!





6月12日、(概ね)ガンジーの男の子が誕生しました!
お母さん(概ね)ガンジー牛はとってもおとなしい性格で、
初めての出産。


※「(概ね)」につきましては、交雑で増やしている井上牧場ですので、
ルーツを辿るとホルスタインやらブラウンスイスやらの血統が入り混じっている、という意味です!


男の子だったとのことでちょっと残念だったようですが、
ひとまず無事に産まれてくれたので安心とのこと(牧場主談)。


こちらの仔牛ちゃんはこのまま井上牧場で飼育して、
26か月後を目安にお肉になってもらう予定。
それまでは元気に、幸せに過ごしてもらいたいものです!






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酪農家では、
お母さん牛からお乳を絞り、
それを売ることで
生計を立てています。


スーパーやコンビニに行けば
いつだっていろんな種類の牛乳が売られていることもあり、
「牛は牛乳を出す生き物」と、
なんとなく考えている人も多いかもしれません。


でも実際はそうではなく、
お乳を出してくれる牛はみーんな、「お母さん」。


赤ちゃん牛を出産したからこそ
お乳を出すことが出来るのです。


そして人のお母さんと同様、
1度出産したら一生お乳が出続けるか、というとそんなはずもなく。


ではどうして酪農家さんでは
毎日毎日たくさんのお乳を搾ることが出来るのか。。


牛さんたちは1年に1回のペースで出産を繰り返しているからです。


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まずはこの写真をどうぞ!




牛舎の出入り口付近に、こーんな丸いボードが掲示されております。
こちらは、牛さんの妊娠・出産・搾乳期間などなどを管理するためのもの。


丸の中にくっついている小さい丸の磁石が牛1頭の情報。


具体的な使い方は酪農家さんそれぞれのようですが、
井上牧場では搾乳中の牛だけでなく、
雄牛、仔牛、若い牛まで全ての牛の番号がこのボード上にあるのだそう。


この小さい丸を数えると、今牧場にいる全頭数がわかるということですね!
(…大変なので数えません…)


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さて乳牛が出産して、お乳を出してくれるサイクルはこんな感じ。

●0か月~:仔牛


無事に誕生!女の子だったらこのまま乳牛コースへ。
男の子の場合は、お肉用に。
通常の酪農家であれば、売られていくのが通常。
井上牧場ではそのまま
サンクスビーフとして育てられる子も多いですが、
場合によっては売られていきますし、女の子でも売られていくケースもあります。


まだ小さい仔牛ちゃんは、
「ハッチ」なる1人(…1牛?)用の小屋で暮らします、
わかりくいですがこんな感じ↓(冬のときの写真…)


今回生まれたガンジー♂ちゃんは元気が良いようで、
ハッチを脱走してうろちょろしていたとのこと…。仔牛は本当にカワイイ!


大雪でこんな風になっちゃった日もあったなあ…

http://www.inouemilkfarm.com/#!続報北海道の猛吹雪でハッチがこんなことに…/c216x/A01EC323-54A5-49BC-8676-EF6892AE385F




●~14か月ごろ:育成牛
数か月後にはかなり大きくなりますが、まだまだ搾乳はしません。
お母さんじゃないので
お乳はでません!
出産していない育成牛たちは、既にバリバリと活躍している搾乳牛とは別の牛舎で暮らします。
井上牧場にはこんな牛舎が2つあり、搾乳中お母さんチームと若い牛チームで分かれています。




●14~24か月ごろ:妊娠、出産
14ヵ月頃経つと、発情のタイミングを見計らって
人工授精にて妊娠させます。
牛は妊娠280日前後で出産です。


●搾乳開始!
出産が終わると、牛舎を移動して、お母さんチームの中に。
冒頭で紹介したお母さんガンジーちゃんは今この段階。


出産後すぐのお乳は数日間は仔牛のミルクに。
余った分も、お乳の成分が出荷できる基準に合わないので
出荷はしません。
出荷できない牛乳は、「牛乳豆腐」にして自宅で食べることが多いです!

※我が家の牛乳豆腐の話は、2015/2/10のブログをどうぞ♪
http://www.inouemilkfarm.com/#!牛乳豆腐は酪農家でしか食べられない!?/c216x/029D2ED6-4FD3-4985-B22A-8E81F8167713


5日程度経つと
成分が落ち着いてくるので、
ほかの牛のお乳と一緒に
出荷することになります!
これにて乳牛デビュー!

●またまた人工授精!
出産を終えてばりばりとお乳を出しはじめた牛さんですが、
その2か月後頃にはまたもや人工授精で妊娠してもらうことになります。
こうすることで、1年の多くの期間をお母さんとして過ごしてもらい、お乳を出してもらえるからです。

●出産が近い…乾乳!
出産予定の2か月前頃から、今度は搾乳をお休みする時期に入ります。

●出産、そして搾乳へ!




という感じで、乳牛のサイクルが続いていきます。
これを管理してくれるのが、あの丸いボードというわけです。


ちなみにこちらは
「そだててあそぼう 乳牛の絵本」
を参考にしております、
(井上牧場が情報元ではないのでご注意を!)
具体的なところは牛の個体差もあるでしょうし、酪農家さんの方針にもよるでしょう!




というわけで、みなさまが飲んでいる牛乳は、
「お母さん牛」から頂いたお乳が元になっていますよ~というお話でした。


いつだって牛乳や乳製品を飲んだり食べたり出来るまでには、
酪農家さんのこんな努力や、牛さんたちの生活があるということですね。



牛のお母さんたち、ありがとう!!
お母さんガンジーちゃんが元気に活躍してくれますように…!
産まれた男の子ガンジーちゃんが元気に育ってくれますように…!












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