2016年12月7日水曜日

性別も、ふたごも、牛たちの今後を左右する

 
 

11月にご案内しましたサンクスビーフ販売は、
12月4日でサイトからのご注文受付を終了させて頂きました~!
一部不具合や使いにくい点もあったようですが、
たくさんのご注文を頂きまして感謝です^^!
 
 
 
 
現在はサイトのショップページは閉鎖中ですが、
一部在庫のある部位もありますので
ご希望の方はご連絡くださいませ~!
 
 
 
 
さてさて、本日は井上牧場の「ふたごの牛」について紹介してみたいと思います。
 
 
 
 
 生まれた牛の行く先は、
まずはオスかメスかという性別によるところがほとんどですが、
「ふたご」もまた、牛の今後を左右する要素だったりします。
 
 
 
 
 
最初の写真に写ってます2頭の仔牛ちゃん、
こいつ↓と
 
 
 
 
こいつ↓、
 
 
 
 
 
ぜんぜん似てませんが、同じタイミングで同じお母さんから生まれた双子ちゃんです。
 ブラウンスイス×ホルスタインのお母さんに、
赤ホルをかけた双子なのかなーと思われます。
 
 
 
お母さんはコチラ↓
 
 
 
 
 
この2頭が生まれたのが11月15日の夜です。
先に出てきたのは、赤ホルカラーの男の子のほう。


 
特にお手伝いすることもなく、
上手に生まれてきてくれました~。
 
 
 
 男の子牛だったので代表ヒデさんは残念そうでしたが…!
 
 
ミルクも上手に飲み、元気も良さそう。
夜も20時をまわっていて、ひとまず安心ということで帰宅したのはいいのですが。

 
 
 
 
朝になるとなんともう1頭増えてました!!
双子だったようです…。
 



だいたい1%~4%くらいの確率で、
牛も双子を妊娠、出産することがあるそうです。




何時頃出てきたんだか、、、
朝まで寒かっただろうなあ。。。
 
 
 
 
 
 
 

後から出てきたほうは、女の子だったようです。
こげ茶の毛色がかわいい美人さん。

体格は一回り小さく、小柄です。
 
 
 
 
 
 お兄ちゃんの方は男の子なので、
基本的にはお肉になる牛としての未来を辿ります。
この仔牛くんは、売ることになりました。
(今回は、赤ホルのお父さんということもあり、
井上牧場では育てないこととしたんだろうと推測します。)
 
 
 
 
一方、妹の女の子の仔牛ちゃんは、
このままお母さん牛としてデビューを目指すのかな、
と思われますが、
そういうわけにはいかないようです。
 
 


牛飼いさんの間では常識ですが、
オスとメスの双子で生まれたメス牛の90%は、
繁殖機能がないと言われています。
このメス牛を、「フリーマーチン」と呼ぶそうです。

 


妊娠、出産ができないメス牛は、
当然牛乳の生産ができません。
基本的に需要がないので、
オスの仔牛よりももっと、価値が低くなってしまうとのこと。






男の子の方は11月末に、
女の子の方はお腹の調子がよくなかったようで2日ほど遅れて井上牧場を出発しました。
 
 
 
 
 
個体識別番号を検索すると、
男の子は海を越えて青森県の、
女の子は近くの町の牧場に引き取られたようです。
 
 
 
 
 
ちなみに、男の子の仔牛は数万円ほど。
女の子の仔牛はなんとその1/20ほどの値段で取引された様子。
同じ仔牛ちゃん、同じ命なのに、こうも差がついてしまうんですね~。
 
 
 


この、繁殖機能の有無、フリーマーチンかどうかを調べる検査なるものものあるそうですが、
今回の井上牧場のように、検査はしないまま手放されるケースが多いようです。
確率的なこと、費用のことがあるのだろうと推測します。
 
 
 

人間社会で生まれた牛の運命はさまざまです。
今の牧場さんで、幸せに過ごしてくれていたらいいなあ。。
 
 
 
 
 
双子といっても、メス&メスの双子の場合はもちろん話は別です。
井上牧場には、今も牛乳の生産に貢献してくれている、
2010年生まれの双子のお母さん牛がいます。
 

 
耳についた番号は、「1088」と、
 
 
 
 
「1089」です。
どうですか?とってもよく似てるでしょう!
 
 

 



同じ日に生まれたこいつらは、
仔牛の間はハッチで別々だったと思うけれど、
きっと隣合わせのハッチだったはずだし、
その次に何頭かで過ごすスーパーハッチも一緒で、
育成舎に行くのも、
種付けも、
出産も、
搾乳デビューも、
ずっと一緒に大きくなってきたようです。





ここ何年かは出産のタイミングがずれてしまったので、
年に何か月か(お互いの出産前の搾乳お休み期間)
別のゾーンで過ごしているようですが。





人間でもふたごと聞くと、
普通の兄弟姉妹以上によく似ていて、
気持ちもよくわかり合える仲良し、
なんてイメージを持つのではないかしら。



この1088号と1089号も、
本当によく一緒にいます。



だいたい並んでごはんを食べていたり、
そうでなくても近くにいたり。



1日2回、朝と夜の搾乳の時間は、
お乳を搾る機械があるスペースに
4頭ずつ順番に入って搾乳する仕組みなのですが、
2頭並んで入ってくることもよくあるそうです。




搾乳中のお母さん牛が暮らす井上牧場の牛舎は、
端っこの方は増築した感じでほぼ外なのですが、
ふたごちゃんはだいたいこのあたりにいます。





お姉ちゃん1088号はココ↓にいるとき、







妹1089号はココに↓




やっぱり2ショットです^^
ふと、片方のふたごちゃんをみつけたとき、
もう1頭もそばにいる感じ、
とってもほほえましい。。






おふたりとも引き続き末永く、
仲良く元気に幸せに過ごしてくれるといいです^^