2018年4月30日月曜日

2018年4月、今年も井上牧場では放牧をはじめました^^




今年も井上牧場では牛たちの放牧をはじめました!
放牧場へ出かけていった牛たちは、
おのおの好きな場所をうろうろしたり





草を食べたり




座って休んでみたり。
なんとものんびりとしていて、
幸せそうに見えます!




井上牧場には総勢100数十頭の牛さんたちが暮らしておりますが、
その内、この日放牧場へと出かけていったのは
サンクスビーフとしてここを出ていく予定のオス牛くんと、
出産をしていないメス牛ちゃんたち。




なんだかハッピーな放牧スタートイベントですが、
実はこの作業、人手も必要だし、結構気を使います。



日本語で丁寧に段取りを説明することができない牛さんたちに、
今日は移動の日であることや、
牛舎から放牧場への移動ルート、
電気柵から出ないようにっていうルールなんかを伝えることはできません。
牛たちがパニックしたり興奮しすぎたり、
あるいは喜びすぎたりして好き勝手に走り回ると、
彼らが敷地の外に出ていってしまいます。
何百キロもある大きな体の牛さんを、
数十キロしかない人間がコントロールするのはとても困難なことなのです。




↑まずは牛舎から外の通路、待機場まで誘導します。
実は牛さんたち、外にでたらテンションがあがってしまうのか、
この時点で既に飛び跳ねたり走り回ったりしはじめます…。


↓この動画のように…。





そのため、
牛舎から直接放牧場に誘導せず、一度待機場まで出てもらって一呼吸。
また、全頭を一気に誘導することはしません。
数頭ずつ、何度かに分けて放牧場へと連れていきます。


それから、去年にも放牧場で過ごしたことのある牛さんの方が、
スムーズに移動してくれます。


↓このグループは駆け足しながらも上手に放牧場へ移動してくれました~^^






少しずつ、
放牧場がなんだか華やかに。
それぞれが個性的すぎる牛さんだらけなのもまた、
井上牧場の個性…。





この、放牧場への誘導の際に、
自分勝手すぎる牛さんがいると、
コースを外れて逃げ出したり、
電気柵をぶち壊してしまったりと、
結構な面倒が起こります。。。



↓動画31秒頃に向こうから走ってくる黒い牛さんは、
思ったとおり誘導したかった線に飛び込んでブチ切りました…。





その後もうまく放牧場まで進んでくれないので、
一旦スーパーハッチの運動場で待機させることに。





一呼吸おいてから、
ちょっと遅れてひろい放牧場へと出かけていきました~。


↓次の日にはもう、このとおり。
放牧場のなかを楽しそうにお散歩してました^^



放牧するときに事件が起こらないようにするポイントは、
「牛たちが電牧(電気牧柵)を知っているかどうか」にあります。


↓電牧はこの写真の手前にある線のこと。
触ると電気が流れます。



電牧に触ったことがある牛は、
電牧に触るとビリっときて嫌だったことを覚えていて、
ここを突っ切って脱走することはありません。
そのため、以前に放牧に出ていたことがある牛たちは放牧場に出ても結構安心なのです。



反対に、これを知らない牛たちは興奮にまかせて電牧に突っ込み、
牧場主や作業員たちによる必死の準備を台無しにします…。
牛たち逃げ放題状態になってしまう大惨事が起こります…。



だから、電牧でスペースを区切るときは、
「牛たちが電牧を知っている」こと、
つまり
「牛たちが電牧を触ったことがある」ことが重要。



牧場の人たちは、
初めて電牧のあるスペースに出る牛さんが、
既に電牧に触ったかどうか見張ります。



↓放牧開始の同じ日、スーパーハッチでも電牧柵で仕切る運動場を開放しました。



↑この彼女は初めて電牧に対面しています。
この後無事に電牧に鼻をつけて、ビリっときて驚いていました。
牛ちゃんにとってはかわいそうですが、
牧場の人たちにとっては大成功、安心です。
なのでその後はおとなしく、運動場の中で自由に過ごしています^^



来年以降、放牧のタイミングがあったときにも、
スムーズに出ていけるかもしれませんね~!




そんなわけで、今年も井上牧場でも放牧風景が見られるようになりました。
緑の上、木々の合間をのびのびと、
歩いたり走ったり食べたり座ったり眠ったりする姿を眺めていると、
すごく気持ちよいです。
牛さんたちとは話せないけど、
たぶん彼ら、彼女たちも気持ちいいと思う。
だってなんかそんな顔に見えるもの。
全部勝手な主観ですけどね…!



この後はお母さん牛たちも(全員じゃないけど…!)放牧を始めるそう。
おばちゃん牛たち、きっと喜ぶだろうな~。
楽しみ楽しみ!!


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