そんなわけで、10月3日、井上牧場からはまた1頭の牛くんが出発しました。
耳についた数字は「1398」番。
この後、レストランさんでサンクスビーフを使ったお肉料理や、
個人様向けのサンクスビーフ販売で購入頂くお肉は、
こいつ、1398号のお肉になると思われます。
個人様向けのサンクスビーフ販売で購入頂くお肉は、
こいつ、1398号のお肉になると思われます。
「顔なんて想像したら食べにくい!」
なんて言わずに、
どんな風に生活していた、どんな感じの牛くんだったのか、
ぜひぜひ思い浮かべながら召し上がってほしいと思ってます^^
1398号は、2014年4月生まれのオス牛くん。
生まれてから30ヶ月、井上牧場で過ごしたことになります。
北海道の冬を2度も超えた、たくましい牛くんです。
10月3日には、食肉工場へ向かうトラックが迎えにくるので、
スムーズにトラックへ乗せられるように、
10月2日の内に放牧場から牛舎へ移動してもらっていました。
最後に1398号の写真も撮っておかねばと放牧場の脇に立っていると、
私が来たことに気付いた1398号は、
走るでもなく、
急ぐでもなく、
のこのこと近寄ってきてくれました。
この様子はいつものことで、
1398号は本当に人が好き。
牛たちの様子を撮影しようと放牧場をのぞいたとき、
たいてい一番に現れるのが1398号。
だから自然と、1398号の写真は多いのです(笑)
カメラ目線もとっても上手。
↑これは2016年5月、今年の放牧場へ牛たちを移した日の1398号。せっかく草地にきたけどこっちが気になるらしく、なかなか遠くへ行かない。
色んな牛さんを見ていると、
目元とか輪郭、
色合いや模様も違えば、
額のあたりの毛質も違うような気がします。
口元というか、鼻周りの感じもそれぞれ。
↑2016年8月22日。 そこらへんに落ちていたキュウリをあげようとするも、キュウリは食べず。
牛はキュウリ食べないご様子。
1398号の顔立ちは、彫りが深いです。
目がキリっとしているイケメンです!
前髪は、明るくて短めかな!
鼻周りが白いのは、ブラウンスイス種の特徴です。
鼻のとこのプニプニ感が強調されて、見た目のキュートさがアップです。(個人的な感覚です…!)
↑2016年5月、手からも草を食べてくれる1398号。ただの草なのに!
それと、角が片方だけあるのも特徴。
(井上牧場では角切りしておりますが、
失敗しているのか結構伸びてしまうやつもチラホラおります…。)
男の子なので、体がとっても大きく、
性格も穏やかで(たぶん)、なかなかイイヤツです。
(放牧場では年長さんということもあり、他の牛たちに対しては結構威張っていたようでに見えますが!)
ただし、近寄られすぎると大きすぎるのでコワイです…!
10月2日、
放牧場の出口付近まではついてきたのですが、
その後はなかなか近づいてこず。
何か、出発が近いことを察知したかもしれないですね~。
少しだけ時間がかかりましたが、1398号だけ放牧場の外へ誘導できました~。
そこから牛舎への道のりでは、
ところどころつまみ食いをしながらスムーズに歩みます。
ところどころつまみ食いをしながらスムーズに歩みます。
残された放牧中の牛さんたちが、1398号だけ連れていかれるのを不思議そうに見ているのも印象的でした。
だけど1398号は、特に後ろを振り返ることもなく、
素直に牧場作業員(新人)についていきます。
今は牛舎内にオス牛くんのスペースがないので、
1晩は結構若い牛ちゃんたちと同室で過ごしてもらうことに。
1晩は結構若い牛ちゃんたちと同室で過ごしてもらうことに。
一晩のルームメイトたち。
今年の春に生まれたやんちゃ娘たちです。
今年の春に生まれたやんちゃ娘たちです。
体の大きさは全然違うのに、
急にやってきた大きいおじさん(お兄さん…?)牛に、
牛ちゃんたちはみんな興味しんしんのご様子。
牛ちゃんたちはみんな興味しんしんのご様子。
1日仲良くしてあげてね~!
10月3日当日の朝、
1398号くんは牛舎から脱走して牧場周りを徘徊してたそうです。
ちょっと怒られて連れ戻された後は、
母さとみさんになでられて満足そうにしておりました。
母さとみさんになでられて満足そうにしておりました。
お昼頃にはトラックのお迎え。
代表ヒデさんは、
「うちの牛は、トラックに乗っていくときも堂々と、進んで乗り込むのが自慢なんだ」
と言います。
1398号も、文句も言わず、自分からトラックに乗り込んでいったようです。
牛は、
「売られていくとき悲しくて涙を流す」とか、
「殺されるのを知って、嫌がってトラックに乗らない」とか、
「そもそも牛などの動物は、死を予知する考えや感情を持ち合わせない」とか、
いろいろな説が話されますが。
「売られていくとき悲しくて涙を流す」とか、
「殺されるのを知って、嫌がってトラックに乗らない」とか、
「そもそも牛などの動物は、死を予知する考えや感情を持ち合わせない」とか、
いろいろな説が話されますが。
代表ヒデさんは、
「こいつらは、自分の運命を知っている」
と言います。
「こいつらは、自分の運命を知っている」
と言います。
「前世の、地球で起こったことの記憶は、
人間は忘れているだけで、動物は覚えている」
からだそうです。
牛は、地球の記憶を持っているから、
自分がどうなる運命か知っている、
ってことらしいです。
だから、
生きている間、しっかり向き合って、
できるだけ牛にとって良い、幸せな環境を提供すれば、
良い人生だったと、運命を受け入れるんじゃないかな、
ってことらしいです。
まあちょっと、私たちに都合の良い解釈かもしれないけれど。
なにやらスピリチュアルで非科学的なことと思われるでしょうけれども、
ご勘弁くださいね!
ご勘弁くださいね!
先日牧場に遊びににきてくださった哲学の先生にその話をしたとき、
「2000年前の哲学者も同じことを言っています」
と言ってくれました~!
少し自信がつきました…!
実はお肉は既に、井上牧場に戻ってきています。
私たちはまだ頂いておりません。
ここで育って旅だっていったあいつのお肉、
きちんと食べさせてもらいます^^。
イケメンのあいつはどんなお肉になってるかな~。
というわけで今回のサンクスビーフ君のお話でした!
きっと幸せに、健康に生きていた牛くんだったと思います^^
こいつのお肉に出会ったときは、
ぜひぜひ美味しく食べ切ってくれたらうれしいです!
1398号、ありがとう!