2021年2月17日水曜日

2/18から1737号のお肉を販売しております!!

みなさま元気にお過ごしでしょうか、また久しぶりになってしまいスミマセン…!!

まもなくサンクスビーフの販売予定がありますので、

ようやく牛くんの紹介ブログを書き始めたところです!

お肉は【2/18(木)】より開始予定!!


井上牧場のサンクスビーフは、

ブラウンスイス(たまにガンジー)の去勢雄牛で、

牧草ばかりを食べていたグラスフェッドビーフ。

グラスフェッドビーフは日本では特に珍しくて、

近ごろ特に健康志向の人から選ばれることが増えているタイプのお肉です。


↓↓↓ご注文はコチラからお受付しております↓↓↓

https://www.inouemilkfarm.com/thanksbeefshop



だけど、井上牧場の広報係をしている私がお伝えしたいのは

その「お肉」としての特徴だけでなく、

そのお肉になった牛くんがどんな牛で、

牧場でどんな風に成長して、暮らしていたか、ということです。



お店に行けば、

ネットで注文すれば、

難しいことなく手に入る「お肉」ですが、

簡単すぎて、ついついその命の背景や、

食べ物の始まりのことを忘れてしまうかもしれません。



そんな、忘れてしまいやすいけど本当はあたりまえのことを、

思い出せるお肉でありたいなあと思っています!



今回お届けするお肉が牛さんだったときに、

耳についていた番号は「1737」ばんでした。

家畜として生まれた牛たちは、必ず、

10桁の「個体識別番号」が与えられます。

そして、産まれてすぐ~数日間のうちに、

両耳にその番号が書かれた「耳標」を打たれています。

(耳標を打たれるのも痛そうだ…!!)


この写真のなかにはきっと1737ばんがいるはず…!!


こんなふうにブログをかきはじめるときは、

全く整理されていない写真たちから、

該当の牛さんを探す作業からはじまります。



自分のiphoneのなかや、

あみちゃん(三女)が共有してくれたグーグルフォトをあさり、



それっぽいシルエットの牛ちゃんがいる写真があったら大きくして、

耳の番号をアップして、今回であれば「1737」ばんだったら、

「これだ!」という感じで拾って保存していきます。


放牧場でこちらを見つけて走り寄ってくる1737ばん


耳標がきちんと確認できれば確実に「こいつだ!」となるのですが、

ちょっと角度が悪かったり、

遠すぎたりすると確認できないので、

いつも正面からの姿しか紹介できなくて残念な気持ちになります…


こいつらのうちのどれかが、1737ばんが気がする…!


牛たちの紹介をするとき、アップの写真が多いのは、
確実に「こいつだ!」と判断できるからなのです…!


昨年末にお別れしたチャスを見ているこの彼も、
きっと1737ばんなのではなかろうか…!!


できることなら牧場にいた1頭1頭のことを、

忘れずに覚えていたいのですが、

ごめんなさい、今のところそれはやっぱり難しくてできていません…(広報係のわたしは!!)

でもこうしてたくさんの写真のなかから彼の姿を探していくと、

なんとなく実際にいたときのことも思い出すことができます。


個性的な前髪と、まっすぐな視線が印象的な牛くんでした!!


鼻のまわりがハゲているのは、ミルクの飲み方が下手なタイプだからです…


1737ばんはどうでしょう、

カッコイイって感じですか??

それともキュートに見えます??😌



何よりきっと、

こうして「お肉」になる前の姿を思い浮かべると、

「お肉」が食べにくくなってしまう方もいるかもしれませんね!!

生きていたときの顔が見えたら食べにくくなるかもしれないけれど、

生きていた頃、お肉になる前の顔を知ったら、

より大切で、おいしく感じられると思っています。



たとえ顔が見えないお肉でも、お肉である以上、

生きていたころの顔があるんです。

忘れないでくださいね!



そんな井上牧場で生まれ育った牛たちのお肉、サンクスビーフ、

どうぞ大事においしく食べてもらえたら嬉しいです!!


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2020年11月14日土曜日

【サンクスビーフ販売中!】今回のお肉はガンジー牛・めすのお肉です!

 お久しぶりです!!!

本日は久しぶりにお肉の販売をしますので、そのお肉について書いてみようと思います!


ただいま井上牧場サイト内に「お肉のご注文」ページを公開中、カートから注文できるようにしておりますのでご興味ある方はどうぞご注文ください!

今回は勝手にお肉の詰め合わせセットをいくつか用意してます!
この写真は赤身1kgセット…!(個数僅かです)

今回のお肉は、

個体識別番号1442217018 ガンジー雌。

2018年3月生まれ、10月と畜なので月齢30か月。

いつもは、「井上牧場生まれの、牧草だけを食べて育ったブラウンスイスかガンジーのオス牛(去勢済)くんのお肉」がサンクスビーフなのですが、今回はガンジーのメス牛ちゃんのお肉になりました。

1701ばんといえば思い出されるのが仔牛時代の熱中症…!
点滴打って、体冷やして。。大変だったね!!


今回はイレギュラー的にメス牛のお肉なのですが、いつもはなぜブラウンスイス/ガンジーのオス牛が、「サンクスビーフ」であるかについて、少しおさらいしてみますね!


こちらは1701のあとにお肉としておくりだした1731ばん、
同じくガンジーのオス牛くんでした!


井上牧場では現在、ホルスタイン・ブラウンスイス・ガンジーの3種類の牛たちが暮らしています。(厳密にはブラウンスイスとガンジーについては交雑が始まりです!)

今年も雪が降り始めたので、今現在は放牧終了しています!
この風景はまた来年の楽しみに😌


井上牧場は基本的には乳牛の牧場です、乳牛にお乳を出してもらうために、乳牛たちは人工授精で妊娠・出産を繰り返しています。(だいたい1年に1度ほど出産するペースです!)

これは乳牛のガンジーちゃん(もういないけど…)!
ベテランお母さん牛だったのでおっぱいが立派です🐂!


そこで、産まれた仔牛が女の子であれば、また2年ほど飼育して人工授精・妊娠・出産を経て、お母さん牛(乳牛)としてデビューしてもらいます。


しかし、産まれた仔牛が男の子だった場合は、乳牛としてデビューすることはありません。そうして乳牛から生まれた男の子の仔牛は、基本的には「肉牛」として、肉牛農家さんへ買われていくことになります。

こいつがホルスタイン!


日本における乳牛の99%は、みなさまがよく知っている「ホルスタイン種」です。乳牛からお乳を頂くため、ホルスタインのオス牛くんというのは、たくさん生まれ、肉牛としても多く取引され、飼育されています。


その一方、乳牛として飼育されているブラウンスイスやガンジーは、すごく少ないです。99%がホルスタインなのだとしたら、この変わった種類の牛たちは0.1%に満たない数です。

そこから生まれるブラウンスイスやガンジーのオス牛も、日本の肉牛市場全体でいえば、とてもとても僅かで、ほとんど取引されていません。牛肉として劣ることは決してないのに、牛種が違うために買い手がつかず、現在の市場では価値がつきにくいのです。

こいつがブラウンスイス!
日本での飼育数は数千頭、と言われているよ!


今でこそ少し状況が変わってきたようですが、ブラウンスイスの飼育をはじめた当初、生まれたオスの仔牛にはほとんど価値がつきませんでした。


そんなわけで、井上牧場では生まれたブラウンスイスのオス牛くんはそのまま牧場で、草だけを食べて暮らしてもらうこととしました。そして大きくなったら井上牧場のグラスフェッドビーフ「サンクスビーフ」として、自分たちで食べる、それから必要としてくれる・美味しく食べてくれる人に届けようとしています。



1701ばんはガンジー。ほんとはもっとオレンジっぽい色ですが、
この子は交雑種の毛色が強く出たようで、黒茶っぽい毛色に…!

乳牛から生まれた牛さんが女の子だったとしても、妊娠・出産ができなければ「乳牛」になることはできません。この1701ばんの牛さんは、月齢30か月を超えてもなかなか妊娠に至ることができませんでした。


こういった女の子の牛さんも珍しくはありません、人と同じで、希望していても妊娠が難しい子もいます。そんな牛さんは男の子と同じく、お肉用としてトラックに乗っていくことが通常です。そしてきっと誰かのごはんになってくれています🐮


(ガンジー、というとほんとはこんな色です!)

井上牧場でもこれまで何頭ものガンジーのメス牛が生まれましたが、1701ばんのように人工授精を繰り返しても妊娠しない牛は初めてということもあり、せっかくなので、自分たちでサンクスビーフとして頂いてみよう、ということになりました。


牧場で生まれた大切ないのち、まずは自分たちで頂きたいし、できるだけ牧場や牛たちのことを知ってくれる人に食べてもらえたら嬉しいなあという、そんな気持ちです🐂!


井上牧場では搾乳中の乳牛たちには一部穀物飼料も与えているのですが、妊娠前の育成牛たちは牧草ばかり食べています。今回の1701ばんもグラスフェッドビーフ。


赤身&煮込み部位まぜこぜ2㎏セット!の一例!
内ももORシンタマ1個と、スネ&肩バラが2~3ブロック入っています!


1701ばんが出荷された10月、別のサンクスビーフ1731ばんの「超フレッシュホルモン」を食べる会を開催していたのですが

※この会はりんねしゃ飯尾裕光さんのご厚意!と技術で開催されたもの…!ホルモンはとてもとても美味しかった…

ここのところ井上牧場のサンクスビーフを取り扱って美味しくしてくれている
(株)りんねしゃの飯尾裕光さん!


同じくこの会で1701ばんのお肉も少し頂いたのですが…とてもとても美味しかった…

すみませんこれは1701のサーロイン、、
今回の販売セットにはないです…!!


お肉はオスよりメス、それから未経産のほうが美味しい、という話がありますね。まさにその通りなのかも。。

飯尾さんも大変このお肉を美味しい!と言って気にってくださりました。熟成かけずとも、みずみずしいままが柔らかくて甘くておいしいお肉です。

1701ばんの仔牛のとき!
なかなか写真が残せていなくてごめんよ…。

「未経産のメス牛がおいしい!」からといって、女の子の牛たちが選ばれ、女の子の牛たちだけがお肉になっていくのは好きではないけれど、牧場・牛飼いという暮らしと、この暮らしが支える社会が、より長く無理なく続いていくための自然な選択として、お肉になる牛たちを決めていけたらいいのかなあと感じます!


乳牛として生まれたのに、乳牛にはなれなかった命。だけど、おいしいお肉となってわたしたちの体をつくってくれます。家畜として生まれた動物たちは、いろんな形でわたしたちのいのちをつないでいますよ!


いつもと少しかわったサンクスビーフ、ご興味ありましたらどうぞご注文くださいね!


井上牧場HP:お肉のご注文

2020年6月4日木曜日

【特別限定販売のお知らせ】1691ばんの熟成肉スペシャルセットができました!



↑冒頭の写真は、まもなく数量限定で りんねしゃ さんより販売される井上牧場の熟成肉となった牛くんとそのスペシャルセットの写真です…!


【2020/6/9更新】
本日12:00~より、以下サイトにて販売開始しております!
購入を希望される方はどうぞご覧ください~!
https://rinneshasite.wixsite.com/goodfoodsrevolution



久しぶりに更新致します、、、
しばらくブログを書けないままでスミマセン…。
まさか1年も放置してしまうとは…。


井上牧場は皆元気にやっております!
5月に入ってから無事に今年も放牧がスタートしました。



ここ最近は多くの人たちがイメージする、
「牧場らしい」、「北海道らしい」風景が広がっています。




しばらくブログを投稿していなかった代わりに、
facebookでは随時告知関連の投稿をしていますのと、
twitterでときどきつぶやくようにしています。
そしてつい数日前に、
instagramも開設しました!





SNS、と一口にいっても、
それぞれ使い方や目的が変わってくるので
結局全部はじめてしまいました。
お使いのものがあればぜひフォローしてみてくださいね^^


さて、
今回はとっても久しぶりにお肉の販売情報をお知らせ致します。


お肉についてこのしばらくの間、
ネットを通して個人のみなさまにご案内できずにおりました。
不定期ですが昨年から今までも、牛たちをお肉として送り出しています。
かろうじてtwitterやfacebookでは記録していたみたい。






「前回ブログ以降どの子を送り出したっけなあ?」と振り返りながら、
そういえば一頭、お肉になる前にダメにしてしまった子がいたことも思い出しました。
34か月も飼育していたのに。
きちんと覚えておかなくちゃいかんですね。



昨年と畜場へ送りました牛くんたちについては全頭、2020年カレンダーのモデルにもなっています。
2020年カレンダーの中身の牛たちについては今のところ紹介できずですが、番号と佇まいだけでも楽しんでもらえたら幸いです!
(この後どこかで紹介していけたらと思ってます…!たぶん!!)
そしてまた、今年出ていった牛たちについては来年2021年のカレンダーのモデルにする予定。




こんな風にブログにしたり、SNSに投稿したり、カレンダーを作ってみたりしながら、
私たちにとって彼・彼女たちのことを思い出す機会になっています。



というわけで、ここ1年間販売情報をお伝えできないままでおりましたが、
お付き合い頂いているレストランにお送りしたり、
自分たちで食べたり、というのは変わらず続けておりました。



数百g~数kg単位での個人さまへの販売分については、

牧場主たちが自ら
⇒小分けにカット
⇒真空パック詰め
⇒冷凍

という作業を行うため、まとまった時間がないと小分けパックができないこともあり、
なかなか着手できずにいました…。


※↑こちらのお肉を切り分けているのは飯尾さんです

また、
井上牧場はあくまで牛飼いで、
もちろん自分たちで育てた牛のお肉も食べ、販売もさせて頂いておりますが、
専門はあくまで牛飼いです。
「お肉やさん」でも「お肉のプロ」でもありません。
個人さまへの販売について、
自身で商品化・受注・発送の作業をすることだけでなく、
「美味しく食べて頂く」状態でお届けするのが難しいという課題もあります。


今回お届けするのは、
食べ物・お肉についてよく知っている方の手により、
より食べやすく美味しい状態になったお肉です。



私たち井上牧場のあります滝上町には、
愛知県で自然・天然の食品や雑貨を取り扱っている「りんねしゃ」さんの農場とレストランがあります。(除虫菊の菊花せんこうがとても有名!)



↑このたび、当牧場のお肉をますます美味しくしてくださった飯尾裕光さん
飯尾さんのfacebookやinstagramにて、最速で販売情報を得られると思います。





このりんねしゃさんの二代目、飯尾裕光さんが、
以前から井上牧場のサンクスビーフに大変興味をもってくださっていて、
ご自身で食べてくださったり、
レストランでメニューに使ってくださったり、
ジャーキーやソーセージをつくる本格シャリュキュリエさんとつないでくださったりと、
これまでも何度かコラボレーションしてきました。
(今回のセットに含まれているソーセージも、以前から何度か加工肉の試作して頂いている PURE FARM  さんによるものです…とても美味しいよ…!)



そしてついに実現したのが、
そんな飯尾さんによる「ドライエイジング」。
「熟成肉」です!!



※今回「熟成」の工程をとるため、初めて枝肉の状態でお肉を手元に戻しました。
初めてみる枝肉の迫力といったら…。



日本ではこれまで、美味しい牛肉といえば
「A」の「3とか4とか5」の霜降りでふかふかの牛肉、が定番でしたが、
巷ではここ数年、
赤身肉や熟成肉といった言葉をよく聞くようになりましたね。
草だけを食べて育った井上牧場のサンクスビーフは、
全身のほとんどが「赤身肉」。
そしてこの赤身肉を美味しく柔らかく食べる手法が「熟成」と言えるのだそう。
つまり井上牧場のサンクスビーフと熟成、とっても相性が良いということです。



今回のお肉は、1691番のもの。
サンクスビーフとして飼育しているのはいつも、
ブラウンスイスもしくはガンジーの50~99...%の牛くんたちでしたが、
彼はブラウンスイスに和牛を掛け合わせた牛くん。


サンクスビーフとしては初めて和牛の遺伝子が入っている牛肉ですが、
やっぱり肉質はいつもと異なる様子。
脂身が多くて甘いお肉となっているそうです。


※たしかにいつもみるサンクスビーフのお肉よりサシが入って脂身が多い印象…!
↑上の写真はちなみに同じ肩ロースの(左)ドライエイジングのものと(右)ウェットエイジングのもの。まったく同じ部位なのに熟成方法によって見た目も状態も味も全然異なります。



酪農家では、繁殖の際にお父さん🐄(精液)を自分で選んで種付けするのですが、
飼育している種類と同じお父さん種だけでなく、
和牛お父さんの種をつけて仔牛を産ませることも多いです。
この和牛との交雑種を、界隈では「F1」と呼んでいます。
生まれた仔牛が雄牛だった場合に、お肉牛として牧場から売りに出すことが一般的なのですが、
その際には和牛のお父さん種がついている仔牛は価値が高くなります。
経営判断の一つとしてお父さん種の選択をするのですね。



このF1🐄くんももともとは、仔牛のうちに売りに出す予定でしたが、
ちょうどその頃ブラウンスイスやガンジーの仔牛が女の子ばかりで、
サンクスビーフのオス牛くんがまったくいなかったことから、
イレギュラーな形で牧場に残ることになりました。



↑(実はまったく同じ理由で1691と一緒に居残りになったF1くん1677という🐄くんもおりました。もちろんもう頂いてしまったのですが…!)



さて、今回のお肉(熟成肉!!)はそれぞれ食べやすくカットして、
さまざまな部位をセットにしたもの。
牛肉100%&豚肉入りの2種類食べ比べソーセージ。
それから煮込み用の2種類もついてます。





完成した熟成肉セット、
特別にレストランありすさんで「生産者還元」として頂いてきました、、、




最高に美味しかった…!!
牧草ばかり食べてきた、ガッチリと引き締まったお肉のおいしさに、
おうちじゃ食べられない「熟成」というぜんぜん別のおいしさで深まって、
とてもおいしくなってました。
あくまで数量限定のため、たくさんの皆さまにお届けできないのが残念ですが、
注文できた方はぜひじっくり楽しんで頂きたいです^^
(ゼッタイ炭火で食べてほしいなあ…)



※↑こちらは以前に牧場まで撮影にきて頂いた 家畜写真家akapple さんによる1691ばん。カッコよく残して頂きました🐮!



ではご興味ある方いらっしゃいましたらぜひ、引き続き井上牧場とりんねしゃさんからの情報をお待ちくださいませ~!!

2019年2月4日月曜日

【サンクスビーフ販売します】2/7(木)18:00頃より、1594ばんのお肉を販売致します!


※冒頭の写真は、今回販売するサンクスビーフ、1594ばんです^^


2019年、
「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします!」
も言わないうちに、なんともう2月ですね…!


↓こちらは今年の井上牧場年賀状イラスト、
Casochi ダイヒョーの作品。
まさかの花札モチーフでとてもかわいい。


と、いうわけで2019年もよろしくお願いします…!



今年初ブログですので近況もお伝えしておきますね!
北海道全域で、雪の少なかった今冬ですが、
1月に入って何度か大雪もありまして、
無事(…?)例年通りの、冬らしい風景に落ち着いています。


これは1月最大の大雪の日の我が家(ブログ書いている牧場の次女今年33歳)前の様子。
我が家敷地内に誰も入ってこれないし、
車は絶対に動かせないし、
完全に隔離されている状況です、災害レベルです。
北海道の豪雪地帯は厳しい…。
でも普段から毎日家を出る習慣がなく、食べ物や灯油は備蓄があるので、
2~3日なら問題なくこのまま過ごすことも可能でした。


でもこの日の夜には
終日の除雪作業で疲れきっている井上牧場のひとびとが
牧場敷地内除雪用のでっかい重機で救助にきてくれて、無事開通。


↓でっかい重機がコレ。


こんなのが各酪農家に最低1台あって、
(百姓が貴族と呼ばれる所以のひとつですね)
牧場敷地内はもちろん自宅付近の雪かき時に活躍します。
これにあやかって、井上牧場とは別の家に暮らす私も、
雪かきをほとんどすることなく、冬を過ごすことができます。


住人の少ない過疎地域は基本、自治。
農家のひとたちの存在、助け合いが暮らしを維持してくれてます。
おかげで非農家のひとたちも、
そう苦労することなくこの地域に住まうことができていると思います。

まじでありがとう、牧場のひとたち…!!


さて、そんな厳しい冬、
もちろん牛たちも引き続き元気です!
(手前のガンジーちゃんはハゲハゲであんまり元気なさそうだけど…)


寒さに弱い仔牛ちゃんたちはベコジャンを着たり、
ネックウォーマーをつけたりして防寒しています。



この時期の仔牛たちは特にかわいく見えます^^


↓中には凍傷になってしまった耳をカバーするほっかむり仔牛ちゃんも…
かわいそうだけどかわいい…


↓いっとき、寒さが続くので試験的に日中の「おやつミルク」を導入したときの仔牛ちゃんの様子。
とっても満足気でかわいいのでここで写真紹介^^



すーごく満足気でかわいいですね…!



おやつミルク期間、仔牛ちゃんたちはとっても嬉しそうでした~^^



さて、今日の本題は今年最初の、サンクスビーフ販売についてのご案内です^^
今回は2018年最後にお肉になってもらった、1594ばんのお肉。



2月7日(木)18:00頃~より、
井上牧場サイト内「お肉のご注文」ページを公開しますので
ご希望の部位・量をカートに入れてご注文ください!
すべて冷凍ブロック、お支払いは納品後の銀行振込をお願いしております。



ご注文を頂いたのち、
在庫の確保などを手作業で行っている都合で
カートに入れて決定後も品切れのため変更やキャンセルをお願いすることがあるなど、
いくつか事前にお願いや、ご理解頂きたいことがあります。
ご購入を検討頂いている方は
詳細についてサイトや当ブログやfacebookページなど、チェック頂けたら幸いです♪



今回は、ステーキ用にも使いやすい
リブロースやサーロインも結構な数用意しています!
また、いつものとおり肩バラ、スネも300~600gと使いやすい量でたくさん用意があります。
焼くだけではうまく調理しにくい部位ではありますが、
じっくり煮込むと柔らかく、旨みたっぷりで美味しく仕上がります^^
「牛肉」くさすぎない感じが良いところだな~というのが最近の感想。

個人的な最近のブームは、
筋っぽいところとかクズのお肉をトマトとワインで煮込むのと、スパイスカレー。
たぶん、1.5㎏~2㎏分くらいのお肉で一気に大量に作るとゆっくり火が入って柔らかく仕上がる気がします。
ストーブの上に置いておくだけでじっくり加熱になるのも北国の良いところ~。


バラもスネも結構お手頃価格で味わい深い部位なので、
お気軽に使ってみてくださいね~^^



さて、1594ばんのことをもう少し紹介しておきます!


個体識別番号は、1429115948 ばん。
耳標に大きく書かれている4桁が 1594 なので、
彼のことを 1594ばんと呼ぶこととしています。


2016年の7月生まれ、
ブラウンスイスの雄牛くんです。
これを書いております牧場の次女(今年後厄の32歳)が、
現在牧場作業員の夫と一緒にここらへんに戻ってきてから生まれています。




お肉になった12月には、月齢29か月でした。


↑生後4か月くらいの頃と思います、結構いい体格している!


この「個体識別番号」を、
個体識別番号情報検索サービス で検索すると、
その牛さんの生まれた日、種類、性別、お母さん牛の番号、
生まれた牧場、移動した牧場、最後の日、なんかがわかります。


このサービス、この前のほんまでっかTVでも言及されてたけど、
面白いのでぜひ見てみてほしい^^
スーパーで買う牛肉にも、ちゃんと記載されているんですよ~。

https://www.id.nlbc.go.jp/



ちなみにこちら↓は1594のお母さん牛。


お母さん牛ももちろん、井上牧場うまれ井上牧場育ちでしたが、
昨年の2月には出ていってしまっていました。
全身が茶色っぽいブラウンスイス(2世代くらいかな?)です、
1594ばんとはかなり毛色が違いますね!



ちなみに同じお母さんから生まれたお姉さん牛、1484ばんは健在です^^
ブラウンスイスらしい全身で、前髪の感じも1594とよく似ていますね!
彼女は2017年秋に出産して以降、
なかなか受胎しないまま今も搾乳させてくれています。
何度も人工授精や、受精卵移植など繰り返しているようですが、
なかな「とまらない」みたいです。
1日15ℓほどと少ない乳量ですが、量や乳質も維持しているのは救いなのかもしれません。
まだまだ若いお母さん牛ですからね~。


頑張ってほしい、と願いつつも、繁殖能力の低い血統、などの可能性もふまえると、
牧場の判断は難しくなってくるかもしれませんね。
この後の彼女のことも、見守っていきたいです!


さて、1594ばんの紹介に戻りましょう。
こちらは3か月頃。
お隣の1616ばんも雄のガンジーで、うまれてすぐくらいの頃かな。
全然大きさが違いますね!


↓右から2番目が1594ばん。
一番左が1616のガンジーくん。
一緒に並んだ写真を探してみたのですが、
この2頭はちょっとグループが違うのかもしれません、
たくさん写真があるのに2頭で並んだ写真は見つけられなかったな~。

1594ばんはブラウンスイスらしい色合いで、
前髪の両端が白っぽいのが特徴です。
角が全然残ってなくて、頭の形が丸いです!



↓これは8か月頃の1594ばん。
まだまだこどもっぽさが残っていますね!
角もしっかり残ってます。
最後のときにはまん丸の頭になっていたのは、ちょっと大きくなってから角切りしているからかもしれませんね~。


こうして振り返っていると、
1594ばんは末っ子気質の甘えん坊タイプだったかもしれません。
↓去年の6月頃、屠畜前の1549ばんにぴったりついていく1594ばん。


(半年前なのに随分小さく見えるなあ…)


放牧地に入るとちゃんと挨拶にきてくれます。


みんなで川にいくときも、
川遊びを楽しむ牛たちに対してこっちが気になって仕方ない彼。


人間が気になっちゃう彼。
距離が近いなあ…


懐っこくてかわいらしい性格だったんだろうな~という感じです。
まあ、だいたいみんななつっこくていい子たちなんですけどね!


屠畜前の12月には、すっかり大きく育ってくれました。



それからコレ↓は、
昨年6月に家畜写真家のAKAPPLEさんが撮ってくれた1594ばんの写真^^



あのね、実は、いろいろあってグラスフェッドビーフとしてよくないものを食べているシーンなのですが…
いい顔しているので紹介しておきます。


放牧場内で移動させたくて、
「致し方なく」、おやつとして穀物の残りかすをあげているところです。
井上牧場では普段、搾乳中のお母さん牛たちへ地域内の食品工場から頂く残り物を飼料に混ぜています。
(加工品として地域内で生産されたカボチャ、とうもろこし、にんじんなどの残りものです!)
これで1594ばんのお肉が実は生後半年以降「草しか絶対食べない100%グラスフェッドビーフ!」ではない、ことがばれてしまうのですが…。


牧場内を脱走してしまったときには、
搾乳牛たちの牛舎に入ってこういったものを口にしてしまうこともあるので、
井上牧場の環境として"100%グラスフェッド”を謳うのは難しいのが正直なところ。


そして牛たちは甘いものが好きなので、この表情。
ゆるゆるの井上牧場なので、
「まあだいたい99.9%、自家放牧地の草しか食べていない」牛さんのお肉、
として理解、選んでもらえたらありがたいです^^


そんな1594ばんのお肉、
また美味しくみなさまに食べてもらえることを願って^^
どうぞよろしくお願い致します!


2/7の夕方まで、いましばらくお待ちください♪
井上牧場サイト